視覚障害者の僕が見てほしい映画「桜色の風が咲く」のお話し。
今回はつい先日、WOWOWで放送されていた #桜色の風が咲く がとてもよかった。
公開されたのは2022年11月の映画です。
とりあえず、映画の紹介動画があったので、こちらをご覧いただけたらと思います。
視覚障害者の映画やドラマは、目が見えない代わりに耳がよかったり、目が悪く井ことを逆手にとって、視力以外の特性を生かした映画やドラマが多い印象。
(昨年、福山雅治さんが主演されていたドラマ全盲捜査官などがまさにそう)
なるべく障害が、「かわいそう」とか「暗い」イメージを払拭するにはいいと思う。
共感できるところもあるけれど、やっぱりエコーロケーションなど少し誇張表現されている部分だったり、リアリティがない感じもする。
とはいえ話題性があって、一般の方々に視覚障害者のことを知るきっかけとしてはとてもよかったと思う。
そして、今回、ぼくがぜひ見てほしいと思えた映画は、実話をもとにした映画。
徐々に目が悪くなっていく、そして聴力まで失っていく。
前向きにとらえて挑戦していく姿、その時々の葛藤や病気に対するやるせない気持ちなど、ものすごくリアリティを感じた。
自分だったら、どう思うか?
自分が支える側だったらどう思うか?
僕が好きな答えのない問いがたくさんあって、とても考えさせられる作品でした。
幼少期の時で義眼で周りからいじめではないけれど、怖がれていたり輪の中に入ってないシーンの描写はまさにそう。
子供は忖度がないからこそ残酷なことを言ったり、仲間はずれにする。
そんなシーンを見ていた父親はこれからもっと大変なこともあるから自分自身で切り開いていくチカラが必要ということで特に本人が何も言ってこないうちはあえて手助けをしない姿。
でも母親はやはり子供のことが心配だから、学校へこういったことがないように抗議をしにいく。
みんな、それぞれの立場でいろんな考えがあって、正解がないからどれも間違ってない。
でも、いろいろと考えがぶつかる。
『そんなことは言ってない!』
『じゃあ、どうすればいいの??』
思いが対立する。
視覚障害者当事者として、わざわざ相談するほどないので、ほっといてと思う気持ちも分かるし、父親が言うようにささいなことまでいちいち関与する必要ないことも分かるし、母親が心配する気持ちも分かる。
そんな感じでどの場面も共感できたり考えさせられてよかった。
そして何よりもも1番 心に残ったシーンは終盤にケーキを買って帰るシーン。
『強くなくたっていい』
『普通でいたいねん』
『やめてくれや、そういうのが1番うっとうしいって言ってんねん』
ものすごく気持ちが分かる。
文章だと分かりづらいし、感情が伝わりにくいと思う。
もうこれはここでどうこう書くより実際に映画を見て感じてほしい。
最後も実話をもとにしているので、目がよくなるとか耳が聞こえるようになるとかないことは分かっている。
ハッピーエンドでは終わらる映画ではないだろうなぁとそんな思いで見ていました。
そして、
『そうそう、やっぱりそうだよね!!』
と、視覚障害者として、共感して
『自分も自分にかできないことを頑張ってやっていこう!!』
そんな前向きな思いで終われたこともとてもよかった作品です。
もちろん、そんな単純なひと言では語りつくせない映画です!
むしろ、この映画をみた人達といろんなことを語りたいと思える作品です。
アマゾンプライムとかで見るみたいです。
あとは、毎回思うことですが音声ガイドもすばらしかった!!
視覚障害者がほしい情報を的確に伝えてくれる。
視覚障害者と関わりがあると人達には、映画やドラマで音声ガイドがある場合は、絶対に音声ガイドでみることをおすすめしたいです。
あー、こういう風に伝えるといいのか。
など、いろんな発見があります。
それに見えていても、気づけていないことに音声ガイドで気づかされたり、別に視覚障害関係なく、おすすめでもあります!
ではでは、今回も最後までう読んでいただきありがとうございました!
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視覚障害者の悩み解決と夢を叶えるための学び日記。
視覚障害者(弱視)当事者です。 福岡県福岡市を拠点にブラインドランナーとして活動している山下慎治です。 日常の暮らしのなかで気づいたこと、…
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