初心を忘れない

久々の投稿になります。

音楽エンタメに関わることを色々とつぶやかせて頂いております私、現在はエンタメ配信サービスをやってたりしてます。そんな経験の中で感じること、忘れないようにしておきたい事を書き留めておこうかなと。

私は大学まで真剣に音楽活動に取り組んでいたのですが、その際に感じたことといえば"音楽は全く食えない"ということ。
10年以上前になりますが、当時から音楽は食えないものであり、CDの売上は低減する一方。サブスク音楽配信サービスはまだなくYouTube動画を聞く、とかツタヤで借りる、とかのギリギリの時代でした。
そんな中でバンドマンはバイトしながらライブハウスに出演し決して多くないファン相手にライブする。ライブハウスのノルマに追われる。
そして目指すはメジャーデビュー。CD売れてMステ紅白出れたらいいね、みたいな世界感でした。

そんな中で、才能のあるバンドマンがいてもその才能が市場にマッチしないでメジャー市場に出てこず解散する、という風景を幾度となく見てきました。
優れた音楽が日本のつまらない音楽市場にマッチしないという理由だけで潰れていく状況が嫌で、それを変えるには市場そのものを変える必要があるのでは、と思い社会人就職コース、レコード会社就職を志すこととなりました。

しかしながら私は今の音楽市場を壊したい、と願う危険因子でしたので、就職活動は難航。最終までは行くものの結局レコード会社は全滅。代わりにIT企業に就職することとなります。

ITの知識を多く学び、のちに現在のエンタメ配信サービスに関わる事となりますが、
社会人として生きているうちに、マイナーではなく事業性を担保されるポップなコンテンツの推進に関与することが多くなります。

今ではかなりポップシーンのど真ん中に関心を向けてしまっておりますが、それでもなお学生時代の私の想いである、"才能のある音楽が食っていける世の中"の実現、は大事にしていきたいと考えています。

何事も時流を読むことは大事です。ネットの流行によるグローバリゼーション、個人の趣向最適化がなされ、かつてのテレビのようなマスメディアに登場した日本中に愛されるポップスターは登場しなくなりました。一方で世界のプラットフォーム、ポップカルチャーは一層日本へ流入。若者は食卓でテレビを見ないでYou TubeでBTSを見る。そういう風景がスタンダードな時代になりました。

そんななかで日本のバンドマンはオンラインでのマネタイズの選択肢が増えました。You Tubeへの楽曲配信に加えインスタライブでファンサービス、スーパーチャットやクラファンで投げ銭調達。音楽シーンもファンに支えられる本当に実力のあるアーティストは地上波テレビでの特集を得ずして地位を確立する時代もよく見受けられる時代になりました。

こんな時代になったとき、ふと音楽CD製造出版、権利ビジネスを主業とするレコード会社を見返してみるとどうでしょう。新しくデビューを目指す若者からして正直不要な存在なのでは?と思いませんでしょうか?

今の時代、ツテがなくてもオンラインで自分の音楽を簡単に発表が可能です。マネタイズもできます。SNSでプロモーションもやれます。

ただ、ライブのブッキング、金の勘定や権利管理など事務周りについては、アーティストが不得手とする範囲かもしれません。ここはアーティストマネジメント業務としてレコード会社が存在する意義になってるのかもしれません。

今後は5G、XR、ブロックチェーン、AIなどのコア技術が後押ししてメタバース上でのエンタメや、NFT活用された知的財産の管理、マネジメント業務もAIで最適化されるかもしれません。こうなっていくと一層のことレコード会社の業務内容はテクノロジーに代替されていく。メジャーレーベルに所属せずとも自分の力だけで自分の音楽の発信ができる時代が来ると思っています。

ここまで変容する市場、業界、トレンドを語りましたが、空気を読みながら世界の進む道に合わせていけば、才能のある音楽活動を守ることができるかもしれない。それを支えるプラットフォームを構えておきたい。それが私の思いだったりします。

私がやろうと思っていることは日本市場単体では考えられず、世界市場で考えないといけないことですし、GAFAレベルの大資本の動向を見ながらアクションすることが必須です。そういう意味で自分自身の自己研鑽や人材としての市場価値向上になるキャリアを積み続ける必要があると考えています。

とにかくいい音楽が生み出され続ける世界を作りたい。最先端テクノロジーの登場により、私がやらずとも世界がそう進む可能性は期待していますが、その期待する大きい潮流の中に私は身を置きたいし、それに値する存在になりたいです。

そんな想いでこの先数年も、風を読みながら、リソースを割くべきところで全力を注いで参りたいと思います。

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