見出し画像

空間と照明とIoT

ヤマモトエミ / Fenrir Inc.
これは フェンリル デザインとテクノロジー Advent Calendar 2021 22日目の記事です。

読書灯を探しているけど、欲しい照明がない。

ないならば想像してみよう、ということで、
今回は自分の欲しい照明を好き勝手妄想してみようと思う。

読書灯が欲しい

いい空間とはどんな空間?

そもそも、照明を考える前に空間について考えてみる。

私は数年前に工務店でインハウスデザイナーをしていた過去がある。
そこで仕事をしていたとき、お客さんの家はとても「良い空間だなあ」と思う家ばかりだった。

自然素材で注文住宅を手掛けていたので、インテリアが好きなお客さんが多かったし、素材やスペックが良いというのもあった。

だけど、お金をかければいいとか、建築家が手掛けたような計算された空間がいいとか、それだけが「いい空間」というわけじゃない。

私が心から「いいなあ」と思う空間の共通項を挙げてみる。

・あちこちが手入れされている

片付いているとか綺麗、というよりも、ほったらかしにされている箇所がなくて、家主のこだわりや愛着が感じられる

・ツヤがある

家具や床がオイルで手入れされていたり、蛇口や鏡がピカピカだったり、なんだかツヤがある。

・光源が複数あって電球色

昼間は窓が複数あって、夜は照明が部屋の中央にドカン、とあるのではなくて、いろんなとこがほんわり光っている。電球色〜昼白色のほんのりオレンジがかった柔らかい光が多い。

・美味しい匂いがする

記憶を辿ると、いい空間はいい匂いがしていた。アロマの匂いよりも、美味しい匂い。パンとかコーヒーとかお菓子の匂いが空間の印象を爆上げしてくれる。

・湿度がある

自分でも意外だった共通項が、湿度があること。湿気がありすぎてカビっぽいのは嫌だけど、清潔感のある湿度は心地良い。美味しい匂いと合わせると、料理中の空間が良いのかもしれない。

欲しい照明のイメージ

いい空間を考えてみて、いい照明を考えてみる。

「美味しい匂い」と「湿度」は照明に無理やりつけるのは難しそうなので、他の箇所で考えてみると・・ざっくりこんな感じ。

・手入れしたくなるような愛着の持てるもの
・ツヤが出るような素材
・メインの照明の他にも常に点けておけるようなもの

照明のUIを考えてみる

照明の最もUI的なデザイン部分、それはスイッチと電源コードだと思う。

最近電源コードがない方がいい、ということで充電式のライトが増えているけれど、私はこの充電式のライトに疑問がある。

充電式になると、いちいち充電が切れた時にコードを持ってきて充電しなければいけない。その時のコードの見た目とめんどくささを考えると、ずっとコードがある方がいいのでは?と思ったりもする。

ただコードレスの、「どこでも持ち運べる」というところはすごく良い。

Nintendo Switchとか、電動歯ブラシみたいに、フィットする充電ソケットみたいなのがあるといいなと思う。もちろん外してもつけてもカッコいいと良い。

さらに言えば、電源コードもこだわりたい。色々あるけれど、ねじってあるロープみたいなコードが好きだ。(アンティークコード、ツイストコード、と呼ぶらしい)

そんなことをうだうだ書いていたら、理想に近い照明があった。

ツヤのある真鍮製で、カッコいい。
コードレスで充電台がちゃんとある。
アンティークコードではないけれど、布製のコードでコードにもこだわりがある。
すっかりAmbientec社のファンになってしまった。

欲を言えば手元と壁を照らしたい

欲張りすぎな気もするけど、読書灯、さらに関節照明もどちらもしたいとなると、首が曲がってシェードがあるものがいい。
本が読めるだけでなく、壁を照らすことができるからだ。

壁を照らすことができる間接照明は少ない。大きなスタンドランプではあったりするけれど、ベッドサイドやデスクに置けるコンパクトなもので、曲がるライトはなかなか無いのだ。

壁を照らしたい

Ambientec社がシェードと首付きのカッコいい照明を発表してくれるのを待ってみようかと思う。

照明のIoTを考えてみる

IoTについても考えたいと思う。
これは私のエゴで考えてみたい。モノやインテリアが好きだけれど、私の今の仕事はアプリケーションデザイナーだからだ。

IoTとは、「Internet of Things」の略で、今までインターネットにつながっていなかったモノをつないで便利にすることなどを指す。

家の中のIoTというと、スマートフォンのアプリで操作したり、スマートスピーカーで動かしたり、その他の機器と連動させたりするイメージが沸く。

ただ、日々の生活の中にIoTが必要かは、なんとも微妙なところだなあ、と思ったりする。

例えば読書灯にセンサーなんかがついて、部屋に入ったら自動で電気が点いたり、「アレクサ、電気をつけて」なんて言って声をかけることが本当に便利なんだろうか。

現に私の家にアレクサはいるけど、食器洗いの時にテレビをつけてと声をかけるくらいで、別にアレクサがいなくても生活は十分回る。

照明に至っては、普通のスイッチの方が断然操作しやすい。
むしろ、インテリアはちょっとめんどくさくてスイッチがたくさんある方がいいんじゃないかなと思う。

面倒くさいことがカッコいい

IoTを考えると、センサーがあれば、モノにスイッチは不要になる。便利かどうか、は置いといて、余計な装飾や操作ボタンはモノに必要なくなるのだ。

でも本当にそれがインテリアのあるべき姿なんだろうか?

私は面倒くさいスイッチ達が好きだ。トグルスイッチや、目盛りや、ペンダントライトの首元についている謎のネジとか、工業的な凹凸が大好きだ。

愛しいスイッチ

テレビやスマホはもう随分前にスイッチがなくなってしまった。これからもっと減っていきそうだ。スキニージーンズのポケットみたいにハリボテのスイッチだけになるかもしれない。

照明にスイッチを残さなくてどこにスイッチが残るんだろうか。

私は照明に本物のスイッチを遺したい。

スイッチ以外の照明のIoT

照明のIoTで実現したいもの。
それは「実際に操作しようとすると結構めんどくさいこと」が良いのだと思う。

例えば、色味や明るさの調整機能。
アプリで調整すれば、お気に入りの色味を記録しておくことも簡単だ。

そしてそれを複数台同時に調整して、まとめてシーン設定で保存しておけるようなものがあるといい。

加えて私は読書灯の角度調整も記録できたらいいなと思う。
ツヤのある素材は指紋がつきやすいので、ちょっとした角度の調整でわざわざ自分で動かしたくない。

うだうだ書いてみたけど、調べてみるとすでに音楽付きで調整できるものがあった。

ここまで実現できていたら、いい空間に必要な「美味しい匂い」や「湿度」もシーン調整に入れてしまえそうな感じがする。

あとは真鍮製で、角度が変更できるお洒落な照明があったらいいな。
家の中は直線が多くなるので、丸みのあるデザインがいいなと思う。

サンタさんが来てくれますように。


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!