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小さな会社にとっての人件費の考え方。

小さな会社にとって毎月発生する固定費の大変さについては前回書かせていただきました。今回は、人件費について。僕の会社で取り入れているアイディアを書かせていただきます。

こんにちは。
船橋市場の中で小さなカフェや編集の仕事をしているやまけんです。
詳細は、こちらから。

固定費の中の人件費

人件費は、経営する上で最も課題にあがってくることの多い経費です。

人件費というと、給料をもらう側は「少しでも多く欲しい」と考えるでしょうし、払う側は「稼いでくれればその中から少しでも多く払ってあげたい」と考えるものです。

たまに、「少しでも安く使って利益を出したい」と考える経営者もいるかもしれませんが、経営者の多くが従業員の幸せと成長を願っているものです。

お互いに幸せになるためには、安定した給料をたくさんもらえる従業員が、たくさん利益を出して会社に貢献してくれるという図式が一番なんですよね。でも、仕事を始めたばっかりの従業員は、利益を出せるようになるまでに時間が掛かったりします。

その期間をどれだけ短くできるのか?そこに一つのヒントがあると思います。

フランチャイズの導入

起業する時にフランチャイズ事業を導入することで、そうした作業マニュアルとかスタッフ教育、仕入れなどの細かい手間を軽減することで、「稼げるようになるまでの時間」を最小限に抑えてくれるという利点があります。

細分化された仕事は作業になるので、熟練度の低いスタッフでもすぐに利益に貢献しやすくなります。ただし、仕事自体の「やり甲斐」をどのように設定するかが大きな課題になる場合があるようです。

僕の会社での研修

ちなみに僕の会社では現在、スタッフ教育に関してはその仕事に自ら関わりたいと考えている人に「研修費用」を払ってもらって参加してもらう仕組みにしています。

そもそも、企業の持っている技術や経験、マニュアルというのはこれから起業を目指す人にとってはお金を払ってでも得たい知識だったりするのです。

市場カフェを始めたころ、「将来自分でカフェを始めたいので勉強させてください」と入社を希望してくれた人がいたのですが、「なんで独立のための仕事を教えるのに、お金を払わなきゃいけないんだろう」と疑問に思ったのがこの仕組みをつくったきっかけでした。

いまでは、カフェのスタッフも編集のライターにしても外注の専任プロを使う場合もあるのですが、基本的には本業を持っていて「実はカフェをやってみたいと思っていた」とか「ライターという仕事をすることで人と出会う機会がほしい」という方々に研修をする形に変えています。

これまでの常識

これまでの社会って専門学校などに通って2年とか3年かけて実践で使える知識を学んで、資格をとって…って、働き始めるまでの間に勉強する期間がめちゃめちゃ長いですよね。

実際は、実業としてその会社に入社してしまって、もしくはアルバイトとして勤務させてもらって技術を身に着けるのが一番近道だったりします。昔は丁稚奉公とかありましたよね?医師でも、士業でも今でも研修という身分で現場に出る前に仕事を体験させてもらう慣例があります。

医師や会計士、弁護士のように既に国家資格や難関資格を持っている人を研修という身分で「人件費を抑えるため」というイメージで使い倒してしまったら…きっとうまくいかないと思います。

医師とカフェスタッフの違い

カフェ経営や編集の仕事というのは比較的大きな資本が必要になります。でも、特に資格が必要ないので参加型の研修が成り立つのだと思います。

自分で店を持つのには少しまとまったお金が必要です。編集の仕事もブログを書くだけだったら、すぐにでも始められますが、そこそこ知名度のある媒体に書こうとすると経験や技術が必要です。

僕のタウン誌編集という仕事では、この媒体に掲載するためのルールを簡素化して、「校正」をしっかりするという仕組みをとっています。そのため、初心者でも早い段階で文章を書けるようになります。

書けるようになってくると、毎日1本とか2本とか書き続ける習慣を身に着けさせ、ネタを発見できる目を養わせます。

新陳代謝が必要な部分もあるので、慣れた方が卒業して自分のブログで飯を食い始めても良いですし、人脈を得て、何かの仕事を立ち上げても結構。もっと大きな影響力のある媒体に書くようになるのも結構だと思います。

どちらにしても、研修する時間に人件費を発生させなくってよいし、教える側のスタッフは授業料または参加費をもらって研修するので人件費は行って来いになります。

実は仕事は単純作業の繰り返し?

実際は、高校生とか中学生でも…下手したら小学生でもできることに長い時間をかけて、高いお金をかけて学んでいるのかも…

一つの技術で一生飯を食うというのは、余程その仕事を好きな人にとっては幸せですが、そうでもなかった人にとっては地獄の日々になってしまいます。

学校を卒業して新卒入社する時に「この会社で定年まで勤めあげよう」とか考えて就職していた僕たちの時代は終わりました。

今の子たちでも「ここで知識を身に着けて自分の会社をつくろう」とか「自分のビジネスを始めるために勉強させてもらおう」とか考えて働くようになったら、その会社で働いている時間の大切さが変わると思うんです。

仕事の本質、やりたいことをやるということ

単純作業としての仕事を、生活の糧を得るための手段としてこなしていたら本当に苦痛になるので、「お金をもらって働かないとやっていられない」というものになると思います。

本業で生活の糧を得ている人からしたら、「息抜き」かも知れませんし、「やりたかったこと」かも知れません。これまでの「一つの仕事で一生食っていく」という概念からしたら少し変わった考え方なのかも知れません。

ライター講座なるものに数万円かけてなかなかデビューできないよりも、実際に街中で取材を重ねていく中で自分なりのテーマを見つけられるようになってからライターデビューする。とか、

自分の店を持つ前に「店頭に立ってみて接客を経験してみる」とか、「どんなコーヒーを淹れたらいいのかな」、「どんなメニューを提供したらいいのかな?」という体験を積むためにシェアキッチンという形でカフェを体験するというのもいいかも知れませんね。

よろしければ、サポートをお願いします。どんな記事を書いていけば皆さんの役に立てるのか…試行錯誤しながら僕の経験を発信していきます。