緊張のレシピを教えてください
ちょうど夏にも飽きたところで大きな台風が通過し、秋が来た。
毎年秋が短くなってきていると言う。
子どもの頃は秋を愉しむということを大人が色々と教えてくれた。
僕の中では栗拾いがその最たるもので、近くの山によく親が連れて行ってくれた。ろくでなしの父でさえ栗拾いには参加していた。自分が大人になった今、もし子どもが居たとして、休日に栗拾いに出かけようという意欲が湧くだろうか。
そう思うと、父を尊敬する気持ちがまたひとつ増えた。
落ち葉がたくさん落ちた山道で、落ちた栗のイガを見つけては両足で割れ目を開くように踏みつけ、木の枝でほじくり出す。
山に自生している栗だから、売ってあるような立派な栗はそうそう入っていなくって、皮だけで身のないぺらっぺらな栗も多かった。
栗はとても保守的だ。イガイガのイガの中にとても硬い皮の果実を持ち、その硬い皮を剥くと更に渋皮と呼ばれる皮が顔を出す。それは名前の通り、とても渋い。
山でとった栗は、果物ナイフでひとつひとつ剥いていく。母は小さな頃から僕に包丁を持たせてくれて、栗の硬い皮を剥くのも手伝わせてくれた。
小さな僕が剥くと、当然ながら身なんて本当に少ししか残らなかった。けれども一生懸命に身を少しでも多く残せるように薄く薄くと神経を尖らせてドキドキしながら剥いた経験は、きっと今に活きている。
何に活きているかって、それは知らんけど。
けれど、秋はそんな季節だということは僕の身に染み付いていて、だから秋はこういうものだとたらしめているのは、小さな頃の経験からのものだ。
今年の秋は栗を剥こうかな。
黄昏時。栗ご飯を作ってみようかと思い馳せていると、携帯電話が一通のメールを拝受した。待ち受け画面に出てきたメールの表題はこうだった。
”緊張のレシピを教えてください”
何を申すかと手を伸ばして携帯電話をつかみ、メールを開いてみると、それは親友からの久しぶりのメッセージであった。
一通り読んで、僕は、これは僕にとってもとても有意義であると思ったからして、一つの提案を親友である彼に投げかけてみた。
それに快諾いただいたので、
これから親友の悩みである緊張をテーマに
noteを再開してみようと思う。
【緊張って、なんだろう?】
様々な要因が重なって、
様々な緊張が出現したり
定着し、身体に癒着していることもある。
3日坊主の僕が、どこまで彼のお役に立てるかしれないけれど。
できるだけ、先ずやってみよう。
緊張についてのアドバイスやアイデア、
知識・経験のある方は、
気まぐれにでもコメントをいただけると幸いです。
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