カスタマイズと受託製造は違う
How It Works 2Dサイトのサービスを提供させていただく中で、コロナに入り製造業のお客様の中に、「お客様のニーズに基づいてカスタマイズしているのだが、どのように販促していいかわからない」というお話を伺う機会が増えてきました。おそらくコロナにより、お客様と気軽に出張や商談できなくなったことが原因にあるのだと思います。
どのように販促したらよいかという方法論は、当社の営業活動になってしまうので、ここでは割愛します。
その手前のお話をしたいと思います。お客様より販促のご相談お話を伺ったときに、このコロナ不景気の波をどのように乗り越えることができるのか、日本の製造業各社が不景気を抜け出たときに、以外と多くの会社がコロナ後に凋落してしまうのではないかと危機感を覚えました。
お客様各社様より、技術力が素晴らしいことは理解させていただいたうえで、大丈夫そうだな/コロナの先にどんな会社になっているのかわからない会社だな、販促のご相談を通じて、お客様によって傾向があることがわかってきたので、コロナ不景気をしっかり抜け、この機会をきっかけに強くなるメーカー様を増やしたいと思い、シェアしたいと思ったのです。
さて、お客様と接していて、自社が「受託」「カスタマイズ」「特注」という表現をなさる会社をお聞きしたときに傾向がはっきり見えてきました。
論点と結論:「カスタマイズ」なのか、「受託」なのか、自社の事業の違いが判っているかどうか。
受託は、装置とそれを扱うスキルがある人を提供するので、どんなものを作るのか製品案と、原材料も提供してください。製造技術を工夫して安定品質を短納期で実現します。
カスタマイズは、既にコアとなる自社製品があって、そのうえで、顧客ニーズをすり合わせて、原材料や利用技術の工夫もお任せください、が受託と違う。
お客様と接していて、自社が「受託会社である」という表現をなさる会社には、2タイプあることが判ってきました。
タイプ1:本当に受託会社。
タイプ2:実はコア製品と技術を持っているのに、それを上手に表現できない(もったいない)会社
問題は、よくよくお聞きすると、素晴らしいタイプ2.である会社様なのに、「当社はお客様のニーズに合わせる受託ですから」で、タイプ1.のような考えに陥ってしまっているような会社が以外と多いです。
このような会社様の場合、Webページを拝見するとわかりやすいです。
「〇〇の技術が強みで、お客様のニーズにカスタマイズします」と書いてあるが、〇〇について、なんとなくボヤっとしか理解できない。このようなケースは会社の大小関係なく散見されます。
最初は、自社技術のすばらしさがどこにあるのか、意図的に曖昧にしてノウハウを秘匿しているのかと思ったのですが、実はそうではないことが判ってきました。
自社の技術のすばらしさを、わかりやすく伝えることができないか、あるいは認識していない(特に社員の方の場合は認識していないケースが見られました)。
これでは、DXとか、デジタルだとか、あるいは、自社のWEBページを改訂する、といってお金かけても効果はあまり期待できないと思います。
実は、これは自社の強みの技術を理解しているかどうかとは別のところにあると思うのです。
Webページを更新したり、デジタルマーケティングやDXを考える以前に、自社の技術の強みが何なのかだけでなく、顧客や世間と共有すべき製品情報(完成前の製品でもOK)が何なのか、がはっきりしている会社様は、製品ブランド力も認知させるのも上手、デジタル関連の新しい販促取組みをしても上手くいきそうだな、と予感します。はっきりせずとも、はっきりさせようと考える努力ができている会社様は、試行錯誤を通しながらになるかもしれないけども、改善向上していくのだろうな、と感じます。
心配なのは、「自社は受託なのです」と表現をする社員がいらっしゃる場合。結構多いのが気になります。コロナで売上が落ちているけど、現在の顧客のニーズに基づいて進めているから顧客が景気悪い、受託だから、というような文脈の場合。
知らず知らずのうちに、せっかくの強い会社が、受託体質に成り下がってしまうのではないか。最終的には、本当に受託会社になってしまいかねないのではないか、と心配になってしまいました。
不景気の波をどのように乗り越えるのか、日本の製造業各社がコロナ不景気を抜け出たときに、コロナ後に凋落してしまうのではないか、そんな会社が意外と多くいらっしゃる気がして懸念しています。受託会社の方向に成り下がると、最後は海外はじめ新興企業とのコスト競争に巻き込まれてしまいます。そのような会社を創ってはならないのです。
以上です
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