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戦争と平和 ~私の原点~

映像で見た原爆

小学校2年生の時、テレビで広島・長崎への原爆投下の映像を見た。破壊された街並みや黒焦げの遺体、治療を受ける市民の姿は、当時の私に大きな衝撃を与えた。同時に、「戦争」という重い2文字を私に強く突き付けた。

私は広島の原爆ドームの前に立っていた。真夏のジリジリと照り付ける日差しの中、そのレンガ造りの建物は破壊されたそのままの姿をしていた。私はその前で手を合わせた。あの映像を見て家族に、
「原爆ドームの前に立ちたい」
と話してから1年後のことだった。

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戦後70年

2015年。戦後70年。原爆ドームを訪れてからというもの、いつも心の中に「戦争」と「平和」の2つの相反する言葉があった。いったいなぜ戦争は起きたのか。なぜ多くの人々が死ななければならなかったのか。
そのようなことを考えながら8月15日を迎えた。節目の年ということもあり、多くの終戦特別番組が放送されていた。

「兄も沖縄で戦死した。遺骨も遺品もない。会いたい。」

番組を観ていた祖母がぼそりと言った。戦没者が親戚にいる。それは、最も身近な「戦争」を知った瞬間である。その時の衝撃は今でも忘れられない。「祖母と大伯父を再会させたい。」その思いが私を動かした。

ここから私の「戦争」と「平和」を考える人生が始まった。

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