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「なる」とか「ならない」とか、関係ねえ。

保育園に通う子どもを見ていると、本当に小さい頃から先生に
「将来、何になりたいの?」「何になるの?」と言われて育っているんですね。それはもう、恐ろしいぐらいに。

そんで、この「なる」を植え込まれた私たちは、

「ならないとやれない」という呪縛を受けて育っているのではないかと思うのです。

私の父は消防車に憧れて消防士になった人だったのですが。秋田のど田舎で消防士をしていた父は、

火事が起こらなくて火事が起こるまでずーっと、消防士の先輩と将棋を打っていたそうです。

普通だったら、「火事が起こらないなあ」と思ったまま、一生消防士のまま暮らしそうなものじゃないですか。ですが、父は気付いたのです。
「オレのやりたいことって、こんなんじゃない」
って。
そう、将棋を打つのもいい加減に飽きてしまったのですね。

そして父は気付いたのです。

俺は乗り物が好きなんだ!! と。

それからの父は、本田技研工業(いわゆるHONDA)に入社し、バイクを2000台売って表彰されました。

二輪自動車が流行った後は自動車が流行り、青森のホンダに転勤になった後、父は定年を迎えるまでずっと車を売る仕事を愛して暮らしました。

「なる」と「やる」は違うこと。

岡本太郎が目指していたのは、普通の人が芸術をやる世界です。
現代ではインターネットの普及によって誰しもが「表現」をできるようになりました。そう、太郎が願った世界が現実になったのです。ならなくても、やれる時代が来たのです。

昔は、アイドルに「ならなくては」アイドルを「やれない」時代でした。でも、今は違います。youtube、ニコ生、ブログ、様々な手段を我々は手に入れ、表現をそのままアップロードできる時代に入ったのです。

なることにばかり焦点を当てると間違える。

消防車というクルマ好きの父が将棋ばかり指して嫌になってしまったように。

好きなことを、やるのにお金のかからない時代です。自分がやりたいことをやれていること。なるよりも、やることで経験値を積むこと。才能とは続ける力だと思うのです。続けることが、やり続ける力を生み、いずれなるに結びつくのだと思います。

アンパンマンの作者、やなせたかし先生は『アンパンマン』を書いた時出版社に、「もう、こんなお話は書かないでくれ」と言われていました。辛気臭い作品だと思われたのです。しかし、あるテレビのディレクターが幼稚園で一番、子どもに読まれてボロボロになってる本を見つけ、その本をアニメ化したことでアンパンマンはヒットしました。この時やなせさんは70歳近い年齢になっていました。

評価って実は、作品の善し悪しと関係ないんですね。大切なのは、やめないこと。やりつづけること。「なる」に、とらわれないこと。

そうだと私は思うのでした。

(*´ω`*)☆

参考図書

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