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相手の懐にスッと入る
尊敬する先輩がいました。親子くらいの年の違いがありましたが、仕事をしていて、年齢差など感じさせない若々しい感性の人でした。
私はテレビ局のアナウンサーで、先輩はディレクターです。大先輩の仕事へのアプローチを見ていて、私はメディアで仕事をするための大切な心構えを学びました。
とにかく相手に警戒心を持たせない、人懐っこい人でした。他人との境界線がほとんどないのです。
初めて出会った人でも、短時間で昔からの知り合いのように、誰とでも心通わせる事が出来る人でした。
その先輩とは色々なジャンルの仕事をしてきましたが、地元出身の人物の人となりを紹介するインタビュー番組で学んだことが、私のメディア人生の大きな指針になりました。
現役でバリバリ仕事をしている人や、たくさんの事を成し遂げて尊敬されている人物、今後の活躍が期待される若い人たちなど多くの方にインタビューしましたが、先輩は取材中どんな人もまったく区別しないのです。
誰に対しても同じスタンスで接して、その人の心の内に迫っていくのです。初対面であっても、出身地や出身校、自分の人間ネットワークを駆使してその人物にアプローチをかけるのです。
それもいやらしさや図々しさを感じさせない嫌みのないアプローチなのです。
近くで取材している様子を見ていて学ぶことばかりでした。
先輩が取材すると、相手はバリアを張ることなく心を開いてコメントをしてくれるのです。
ある日、先輩が何気なく私に話してくれました。
「山田君、さりげなく相手に寄り添う気持ちが大事なんだよ、気負わずにね、人は皆同じだから」
その言葉が今も心に残っています。
相手にバリアを感じさせないフレンドリーなアプローチを私もいつの間にか学んでいました。
先輩の足元にも及びませんが、教えてもらった人へのアプローチ法は私のマスコミ人としての大きな財産になりました。
その先輩の教えを今も胸にずっと刻んで仕事を続けています。
「人を区別せず、さりげなく相手に寄り添って、懐にスッと入っていく」簡単ではありませんが、大きな学びになっています。
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【毎日がバトル:山田家の女たち】
《その教えは忘れたらいかんよ》
※92歳のばあばと娘の会話です。
「あんたが仕事を始めて間がない頃に、お父さんと私にお手紙を貰ったことがあったねー、あんたの事を褒めながら私らの事を褒めてくれとった、人はその時その時のめぐり逢いよねー、あの人に会えて良かったわい」
「亡くなった今でも時々思い出さい」
「あんた仕事上のいい先輩が居って本当に良かったねー、その教えは忘れたらいかんよ」
先輩に出会えたことに感謝です。
最後までお読みいただいてありがとうございました。
たくさんある記事の中から、私たち親子の「やまだのよもだブログ」にたどり着いてご覧いただき心よりお礼申し上げます。
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また明日お会いしましょう。💗
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