あっと驚く!92歳ばあばのこだわり
遅く起きた朝、リビングに降りていくと、母は何枚もイラストを描いていました。
この夏、急性緑内障発作で、右目が見えにくくなって、レーザー手術をした母は、先生から下を向いて長い間作業をしないように言われています。
私は、母が描いたイラストを見るなり「お母さん、いい加減にせんといかんよ、やりすぎたらいかんけん、目に悪いよ」と何度も言いますが、母は「分かっとるよ、そんなに時間はかけてないけん、大丈夫」と言い訳がましいことを言っています。
実際、一枚にかける時間は以前よりも短くなったのですが、枚数が増えれば、同じ事です。
母は、描きはじめたら納得するまで、描かないと気が済まないのです。思い立ったらいてもたってもいられないのです。途中で辞めることができないのです。
その上、今の自分が描ける最上級を、目指しています。同じモチーフでも、墨の濃淡を生かしたり、カラーの筆ペンて色を加えたり、何枚も描いて、自分が納得できるものを投稿しないと気が済まないのです。
「スキャナーで取り込んでみてや、微妙に違うけんね」と、ほんの少しの違いも見分けなければと、一生懸命です。
92歳の作品へのこだわりには、私も圧倒されます。
「どうしてそんなに気になるの」と母に尋ねると、「私は自分が納得したもんを出したいけんね、自分の今の能力の最高を出したいと思とるんよ、そうせんと気が済まんのよ」と答えてくれました。
恐るべし92歳。彼女はやっぱりただ者ではありません。
【毎日がバトル:山田家の女たち】
《程々にしよるつもりです。》
※92歳のばあばと娘の会話です。
「描きだしたら直ぐよ、目の調子がいい時を見計らってやりよんよ、閃いた時に訂正するんよ、じーっと見よるんよ、墨が乾い時には感じが違うけんね、様子を見て直しよるんよ」
「お母さん、ほんと程々にせんといかんのよ」
「程々にしよるつもりなんじゃけど・・・」
母にはいくら言っても効き目がありません。好きな事を好きなだけさせてあげるのが良いのかも知れません。
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