仕事とコミュニケーション能力

私はフリーアナウンサーをしています。
仕事の内容にはバリエーションがあって、イベントや番組の司会進行や、インタビュー、講演、ナレーションの録音など多岐にわたっています。
どのシーンでも大切なのは、間違いなくコミュニケーション力です。

私が仕事を任された時に、依頼主が何を期待しているのかを察知することがとても重要だと思っています。
私がその仕事を請け負う理由を知るのです。

そのためには依頼主とコミュニケーションを深める必要があります。
相手に出来るだけ早く心を開いてもらい、自分への要求をより早く理解する必要があるのです。

私がコミュニケーションを深めるために、心掛けているのは、懐にスルリと早く入り込む努力です。どれだけ気楽に話せる雰囲気を作るか、それはすべての仕事に共通することだと思います。
いかに相手と境界線な会話話できるかは、仕事の出来に大きく影響してくるのです。

そのために私は、自分から鎧を取り除く努力をしています。

例えば、雑談の時にその日の天気の話、季節の話、ニュースの話題など身近なトピックスを糸口に会話を進め、気分をほぐしながら話を進めます。

さりげないコミュニケーションで相手と何らかの共感点を見つけられたら一気に距離が縮まります。
故郷、学校、趣味、食事とにかく何でもいいのです、何か話のとっかかりを見つけて相手にアプローチをかけます。

私の大先輩にコミケーション能力抜群の人がいました。
相手との距離が、わずかの時間で縮まるのです。
その人の頭の中には、人の繋がりが人間相関図のように出来上がっていて、一つの事柄から紐づいて様々な情報がピックアップされます。

例えば出身大学が分かれば、その大学の同窓生の名前が次々に出て、その情報から話が広がっていくのです。

何となく共通の話題が得られたら、それから心を開くまでにはそんなに時間はかかりません。

初対面の人と話す時、いかに早く相手とコミュニケーションを深めることが出来るかは、ビジネスの場にはとても重要な事です。

私の仕事のポリシーは「相手の懐に入る」です。そんなに難しい事ではありません。まず自ら鎧を取り去る事です。
そして、「共通の会話のテーマを早く見つける」それが出来たら、ビジネスの一歩が踏み出しやすいと思っています。

 
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