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LAUSBUBサンクラ1位から改めて知るSNSパワーと音楽デジマの重要性

 話題になっていますね。
 スポーツ新聞だけに、見出しはいわゆる「釣り」ですが、SoundCloudのランキングで一位になったのは快挙です。

 毎年札幌で行われるSXSWライクな音楽とITのイベント「NoMaps」で行われた高校の軽音楽部全道大会出身の女子高生ユニットだそうです。YMO好きの女子高生っていうのは、音楽業界人は興味持ちますね。細野晴臣さんやサカナクションの周辺がコンタクトしているという噂にもなっています。
 世界的なバズのキッカケは、インディーズアーティストのこのTweetだったようです。

 今回の現象を教えてくれたFAVER代表の小島健太郎 君によると、「女子高生✕制服✕部室✕シンセテクノ✕斜め上の変わった曲と歌詞」がTwitterで年齢層高め音楽好きから広がったのでは、とのことで的を得た分析だなと思います。TwitterからSoundCloudに日本の波が行って、チャートが上がったことで、相乗効果的に聴かれていったようです。

 改めて、SNSのパワーを思い知る出来事ですね。江南スタイルから始まるK-Popのアメリカでの躍進は、韓国からの、SNSへのファンの協力が大きかったと言われています。そもそもアーティスト側が徹底して戦略的なところが日本との違いではあるのですが、日本のTwitter民には、サンクラのチャートを動かすパワーがあるんですね。『天空の城ラピュタ』のテレビ放送を観ながら同時に「バルス!」とtweetするのが、過去最高記録になったのを思い出しました。

 スマホが行き渡り、UGMやSNSのグローバルプラットフォームが情報インフラになった時代は、ユーザーからユーザーへの可視化された口コミ(バズ)が、流行を作ります。音楽家側は、そこに自覚的でありつつ、できれば戦略を持ち、活用していきたいですね。
 何が起きるかわからないからこそ「やれることはやっておく」というのが大事です。近年の多くのインディーズヒットを見てきたTunecoreJapan代表の野田君に、成功するための方法あるかと聞いた時に「全くわからないけれど、一つだけ言えるのは、すべての配信サービスに配信しているアーティストからしかヒットが出てないです」と言っていたのが示唆的でした。
 今回のLUSBUBもSoundCloudに音源を置いて無ければ、Twitterで注目されるだけで終わったかもしれません。このチャンスをどう活かすかは、これからの彼女たち次第ですが、サンクラ1位は、音楽家として大きな勲章です。

 ただ、SNSでのバズの成功は、運の要素も大きいので、そこにばかり気を取られると、活動がおかしくなってしまうリスクがあります。バズの結果を活かせないと「SNS一発屋」みたいなアーティストになってしまいます。SpotifyとTiktokが主流になって、楽曲は知られていても、その興味がアーティストにまで届かない場合が多い時代でもあります。
 新しいアーティストや音楽のトレンドに敏感なはずの僕でも、自分が2020年にSpotifyで再生した曲Top20にクレジットを見ても、誰だかわからないアーティストがいて驚きました。聴けば「あのプレイリストの2曲目だ」とわかるのですが、アーティストのチェックをしてなかった訳です。
 マーケティングの基礎に、AIDMA(注意→興味→欲求→記憶→購入)とかAISAS(注意→興味→検索→購入→共有)とか言われる、ユーザーが購入に至るプロセスのフローの考え方がありますが、Spotifyなどでプレイリストに入れて、曲を知ってもらうための方法がファーストステップで(Atention)で、そこからアーティスト名の認知、アカウントなどのフォロー、そして継続して楽曲や活動を知ってもらうことでファンになってもらうというフローを意識するのがデジタル時代の宣伝であり、音楽活動になっていますね。

 この種の理論は、toBで市場がある広告業界周辺で発展するのが常なんですが、SNSとUGMには楽曲は相性がバッチリなので、音楽デジタルマーケティングをもっと発展させることが大切だなと思っています。音楽的な養成プログラムを始めるべく準備をしています。StudioENTREでやるということは、延長線上にスタートアップで事業化していく取り組みになります。興味のある方は、ご連絡下さい!


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