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作曲をライフワークにしたい人への最適解です。〜「山口ゼミ」10周年記念イベントも

「メジャーデビュー」が作曲家創出でなくなった時代のプロ育成法

 「プロ作曲家育成」をテーマに掲げて、「山口ゼミ」を始めたのは2013年1月でした。来年でちょうど10年やったことになります。以前は、バンドやユニットで「メジャーデビュー」することが、作編曲家のインキュベーションになっていた日本の音楽界に、レコード会社が音楽家を育てる余力がなくなり、大きなスタジオで経験のあるエンジニアやアレンジャーと音楽制作経験を積む場も乏しくなり、プロの音楽クリエイターを育成する課題を感じていた時に、薦められたのがキッカケでした。
 ジャニーズエンターテインメントを退社したフリーになっていたソングライター育成の経験がある伊藤涼を誘って、「コンペに勝つ」と「コーライティングを身につける」の2つのテーマを掲げて、実践に即したプログラムを組みました。
 アーティストマネージメントとして、音楽家育成の肝はわかっているつもりでしたので、成果を出す自信はありましたが、結果は期待以上になりました。100人を超えるコミュニティが新陳代謝も伴いながら成長していく、コーライティングを活用して年間100曲を目安にコンペに参加していくことで新しい才能を音楽界に送り続けることができるようになっています。
 藤本健さんのDTMステーションがわかりやすく記事にまとめてくれました。

CITRUSでレコード大賞2021受賞するなど成果続々

 2021年には、Da-iCE「CITRUS」でレコード大賞も受賞しました。コライトメンバーの一人は初採用での栄誉でした。得意分野で助け合うコーライトコミュニティの強みが発揮できたのだと思います。J-Popの作曲家コミュニティとしてトップクラスと言って良いでしょう。そのレベルに上っていくためのプログラムが、持続可能で再現性のある仕組みにできていることを誇りに思っています。
 5年くらい前から、伊藤涼と二人で飲んで酔っ払うと「で、山口ゼミはいつやめようか?」って言っていたのですが、コミュニティが活性化し続けている様子を見て、まだしばらくは続けないと、と腹をくくりました。Co-Writing Farm限定でのコンペ情報や、アーティストプロデュースの企画相談をいただく機会も増えてきて、プロのマインドとスキルがある作曲家コミュニティを母体にあるからできることもあるのだなと痛感しています。
 コロナ前からはじめていて、復活させる外国人音楽家とのコーライティングキャンプもその一つです。ありがたいことに経産省など公的機関に支援していただくケースもでてきたので、CWFメンバーだけに限定せずに、オープンにやっていくつもりですが、核に彼らがいてくれることで作品のクオリティが担保できますし、運営がスムーズにできて安心です。

 ということで、「山口ゼミ」は続けます。お申し込みはpeatixからどうぞ!説明会なども行っていますので、チェックしてみてください。

 改めて特徴をまとめると

1:音楽制作現場で起きていることを肌で感じられる

 日本の音楽系のスクールは「過去の話のお勉強」か、作曲家による個人的なスキルアップ指導の二種に分かれる気がしています。山口ゼミは、今、音楽シーン、音楽業界で起きていることをリアルタイムに講座にフィードバックするのが原則で、ゲスト講師も今、ヒットを出している人たちです。そこで肌で感じるリアリティが一番大切だというのが、僕の経験則でもあります。また、個人的な師弟関係では無く、育成できる「仕組み」として機能しています。

2:勉強のための勉強は一切やらず、実践に徹している

 日本人の勉強好きな性格は「まずは基礎から」みたいな刷り込みがあるように感じます。1からコツコツ学んで一流音楽家になった人を僕は見たことがありません。目標を高く持って、そこに近づくために何をやるかを切実に考えて、取り組むのがプロになる方法です。「お勉強ではなく実践」というのはそういう意味です。

3:大きな作曲家コミュニティ・ネットワークのハブである

 今となっては、これが山口ゼミの最大の価値かもしれません。500人以上の受講生がいるフェイスブックグループ。150人のプロ作曲家コミュニティCo-Wrirting Farm、そして講師でお招きする現役バリバリのプロデューサーや、コーライティングを通じてできている国内海外の音楽クリエイターネットワークとアクセスするチャンスがあります。

4:コーライティングの真髄が理解でき、活用できる

 日本におけるコーライティングの言い出しっぺであり、ムーブメントの震源地です。世界標準のコーライティングの考え方、やり方に触れることができます。

5:オンライン活用するので世界中から受講できる

 コロナ禍をキッカケに完全オンラインに移行しました。もともと、Co-Writing Studioという「作曲家版Slack」みたいなサービスを独自開発するなどeラーニングには取り組んいましたが、ZOOM講義でもしっかり効果は出ています。どうしても弱くなるのはネットワーキングの部分なので、時折実際に集まる機会も組み合わせたハイブリッドで展開しています。地方や海外からの受講もかのうになっています。

 音楽に関わる様々な人のスキルの向上、人脈作りに、成長の機会に、コーライティングに有益です。最近、山口ゼミのキャッチフレーズを「音楽をライフワークに」としました。例えば、こんな人達です。

インディアーティストも複業作曲家になれる

 自分がアーティストとして活動している人は、職業作曲家は平均的なスキルが必要で、しかも、やりたくないことやらなきゃいけなくなりそうと先入観があるかもしれません。コーライティングは、音楽家がイニシアティブを持つ創作法ですから、信頼できるプロ作曲家と一緒に自分の強みを活かして作品を作ることができます。採用されると、アーティストとしてのブランドも上がりますし、人脈も広がります。そしてコーライティングの経験はスキルアップの場としても最適です。(そして印税もはいります)

作詞家がコーライトライターになれる

 作詞家になりたい人は、コーライティングの活用がベストの方法です。すでに成功事例が出ています。興味のある人は2年前のこちらの投稿をご覧ください。たくさんのページビューがあった記事です。
 

エンジニアやmix師がコーライト通じて活動を広げられる

 レコーディングスタジオが減り、レコーディングエンジニアの活躍の場が少なくなっています。コーライティングに参加して、クリエイターになりましょう。と呼びかけています。

 最近、注目のmix師は協会ができて、そこでお話しました。「山口ゼミ受けて、コーライト使って作曲家になっちゃえば?」と話しています。 

10周年記念のトークイベントやります!

 このエントリーに書いた内容を、伊藤涼と二人で赤裸々に語るオンライントークイベントやります、興味を持った方は、是非、いらしてください。質問などもうけますよ!

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<山口ゼミHP>


モチベーションあがります(^_-)