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起業家およびスタートアップ関係者の座右の書が誕生「爆速成長マネージメント」

 対象となる人に対して、必ず読み、そして何度も読み直す価値のある本のことを「〜のバイブル」とか「座右の書」などという言い方をしますが、起業家やITスタートアップに関わる人にとって、必携の本でした。これが日本語で読める価値はすごく高いと思います。

 共翻訳者である浅枝大志君は、自身がシリアルアントレプレナーでもあります。Beatroboで、PLUGAIRというガジェット・プロダクトを出した時に、僕もコミットして関わりました。ローソンHMVエンターテインメントに資本業務提携してもらって、クラウド上に置いたコンテンツの「鍵」をガジェットとしてグッズ化するという試みは意欲的で、可能性はあったのですが、業界でファクトになる前に、iPhoneからイヤフォンジャックが無くなるという「事件」が起きて頓挫しました。
 シリアルアントレプレナーでもあり、起業家として様々な経験をしている浅枝くんが日本語訳したことで、リアリティが高まった気がします。悪戦苦闘中の起業家、起業を志す人、そして、スタートアップに関わるすべての人に、すこぶる有益です。

 内容については、目次だけでも見てもらえれば想像できるかと思います。
スタートアップが直面する課題を、成長のフェーズに合わせて解説しながら、シリコンバレーで成功した(もちろん「失敗」もたくさん経験している)起業家のインタビューも生々しく参考になります。
 もちろんシリコンバレーの方法論ですから、100%日本に当てはまらない部分もあります。ただ、ITスタートアップの「本場」がアメリカ西海岸なのは紛れもない事実です。知っておいて損はないでしょう。

第1章 CEOの役割
第2章 取締役会のマネジメント 取締役/CEOの交代とガバナンスの重要課題 
第3章 人材の募集、採用、マネジメント
第4章 経営チームをつくる 経営幹部の採用、マネジメント、解雇 
第5章 爆速成長期の組織構造
第6章 マーケティングと広報
第7章 プロダクトマネジメント
第8章 資金調達と企業評価額
第9章 M&A
付録 やらない方がいいこと

 個人的には、付録の「やらないほうがいいこと」の4つも良かったです。
 まずは通読しつつ、手元に置いて、具体的な課題感を持った時に、該当箇所に目を通すという使い方になりますね。激オススメです。


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