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おれ、猫だから。

うちには猫がいる。

もういいおっさん猫。10歳を越えている。

アメリカンショートヘア。

血統書だって付いている。血統書はどっか行った。捨ててはいないから何処かにはあるはずなんだが。

遡ること10年ほど前。

実家では醤油並みに犬とか猫とか鳥とかを切らした事がない家で育った夫。とりわけ猫が好き。めっちゃ好き。

反して、家が商売をしていた事、母があまり動物が好きじゃなかった事もあり、飼ってもせいぜいハムスターだった私。いつか猫や犬が飼いたいと思っていた。

そして猫を飼うことにした。

最初、譲渡会で譲り受けようとしたのだが、とことん日にちが合わず、なんやかんやあって我が家に来た猫だ。

まぁ、居るだけで家族それぞれの心の拠り所になっているこの猫。

まず何だか鈍臭い。
毛繕いが下手。いつもすごい顔して肩周りの毛繕いをしている。
そして何より膝に乗るのが絶望的に下手。
加えて乗るのは、ほぼ息子の膝のみ。
そして乗るタイミングは、朝息子が起きてきた時と夕ご飯を食べている時限定だ。
極たまに"ギリギリ乗ってる…?"って感じの時もあるのだが、やっぱり何か違う。

この様子は以前の記事でご紹介した。↓コレ

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膝に乗っているとは言い難いこの姿。
信じられない事に猫はこれで大満足らしく、爆音でゴロゴロと喉を鳴らす。

そんな我が家の猫なのだが、この年末に奇跡を起こす。

遂に正統派の膝乗りをする。

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これを目にした時、家族全員で拍手喝采だった。

10年の時を経て、漸く膝乗りを完璧に成功。
猫の10歳、人間年齢50代中頃ぐらい。この年にして初めて成し得る事があるのだと感心し勇気づけられた。

膝に乗るだけで、褒められる我が家の猫。
完全に我が家では王様である。
因みに猫にどこまでも甘々な夫に至っては、歩いているだけで猫を褒め称えている。
ネコの下僕そのもの。

猫を褒め称える者あれば、その可愛いさ故に過剰の愛情を注ぐ者もいる。

特に息子。
膝に乗るくらい好かれる彼。
ならば彼らは相思相愛なのかも知れないが、所詮相手は猫である。

愛情を注いでも、一方的であればあるほど相手は素直に迷惑そうにする。
しかし、普段から穏やかな我が家の猫。その域を超える。

そんな今年のベストショット。
一見すると微笑ましいこのショット。

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……ネコの心は完全に無の境地である。

辛い時、この顔を見ると何故か乱れた心が少し落ち着く。禅の心を感じるのだ。

生き物から教わる事は本当に多い。
ただ、それに意識し、ちゃんと気づく事が大事だとも思う。

ゆるっとそんな事を思いながら、来年に臨みたい。

因みに我が家で、一番猫を褒め称え、愛で、甘く言いなりである夫の優先順位は最下位である。

あはれなり。

皆様、佳き大晦日、佳き新年を。

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