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僕が早くから注目していた女優たち

これ、自慢なんですが(人が「自慢じゃないですが」と言うときは大抵自慢なので、僕は素直にこう言うようにしていますw)、僕は割合新人/若手の女優を見る目があると思っています。

例えば宮﨑あおいは、彼女が16歳のときの映画『EUREKA』、そして翌年の映画『害虫』から目が離せなくなって、「この子、出てこないかな」とずっと待っていました。

そして、ある日、テレビを見ていたらクノール・カップスープの CM に起用されているのを見つけて、

思った通り、やっぱり出てきた!

と叫びそうになりました。その後の活躍は皆さんご存知の通り。映画では『NANA』や『好きだ、』、そしてNHKの連続テレビ小説『純情きらり』や大河ドラマ『篤姫』などに繋がっていったわけです。

多部未華子はオーディションで抜擢された2005年の映画『HINOKIO』での男の子っぽい主役の女の子の役が鮮烈で、当時こんなことを書いていました:

主演のひとりである多部未華子は強烈な印象を残してくれた。非常に個性的ではまり役であった。ひょっとするとこの映画だけで消えてしまう子かもしれないが、この名前を憶えておきたい。

当時売れ始めてきた堀北真希も出演していましたが、僕の目は多部未華子に釘付けになりました。

彼女についても、その後密かに注目していたら、ちゃんと売れてきたのでめちゃくちゃ嬉しかったです。

その他にも自分のブログに書いた映画評を読み返してみると、2007年の『転々』では脇役の吉高由里子に興味を引かれて、それからしばらく彼女を追っかけていました。

キャストの4番目に名前が載っている吉高由里子が妙に印象に残っている。もうすでに何本かのキャリアがある女優のようだが僕は初めて観た。このまま消えるか大化けするかのどちらかだと思うのだが、しばらく注目していたい。

その後、何かの映画で見つけるたびに「吉高由里子が○○役で出ていた」などと書いています。そして、しばらくしてちゃんと大化けしてくれました。

ほかにも2007年の『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』で主演の佐藤江梨子の妹役だった佐津川愛美

今回の役はそれほど難しい役ではなかったとは思うが、まだまだこれからもっと伸びる子なのかもしれない。

と評していて、ここに載せている他の女優たちに比べると随分控えめな評価ですが、彼女の場合はこの1作で度肝を抜かれたと言うよりも、その後1作ごとにどんどん巧くなって魅力的になって行く姿に僕は徐々に魅了されて行きました。

そして、2008年の『純喫茶磯辺』では仲里依紗

父親と同居する女子高生・咲子に仲里依紗──若いけどこれがまさに驚異的な女優だ。その自然な台詞廻し。そして感じさせる息吹。上手いだけでなく自分をちゃんと魅力的に見せる技量。

と書いています。彼女はこのとき19歳でした。

2009年の『ガマの油』(役所広司監督)で女優デビューした二階堂ふみについても激賞していました。

今回の目玉は光役で映画初出演の二階堂ふみ。この子が本当に躍動感に溢れて魅力的で、個性も豊かで素晴らしい。

彼女はこのときまだ15歳だったはずです。

また、2009年の『愛のむきだし』では

とにかくこの映画では満島ひかりが素晴らしい!

と手放しで褒めています。

実はその一作前の『プライド』では舞台挨拶で彼女を目の当たりにして、かなりの行数を割いて褒めちぎっています:

その満島ひかりが激カワで息が止まりそうになった。画面で見るより実物のほうが遥かに可愛い。中学時代に好きだった福沢礼子さんのことを思い出した(って、誰にも解らんか)。ともかくめちゃくちゃ可愛い! んで、顔ちっちゃい!
満島ひかりは最近名前をよく目にする女優だ。この後も園子温監督の『愛のむきだし』が控えている。同じ金子修介が監督した『デスノート』シリーズでは藤原竜也の妹役だったと言うのだけれどあまり印象がないなあ、と思っていたら、映画が始まって最初のシーンでおさげ髪で画面に登場した途端に、「あ、そうそう、この子だった」と思い出した。
前回が幼い役柄だったのに比べて、今回の役柄と言い、舞台挨拶での大人っぽい装いと言い、ギャップが大きかったのだ。
金子監督は『デスノート』の前にも何かの作品で満島を使っているらしく、今回も監督の推薦でキャスティングされたとあり、まさに金子監督の秘蔵っ子と言って良いだろう。これが見事に当たった。

さて、次に行きましょう。

有村架純は 2010年の TBS『SPEC』での野々村係長(竜雷太)の若いカノジョ・みやびちゃん役ではそれほど何も感じなかったのですが、2011年の映画『阪急電車』ではしっかり目をつけて、僕はこんなことを書いています:

さらに玉鉄の彼女である女子高生の有村架純。この娘は戸田恵梨香の事務所の後輩らしいが、確かに戸田恵梨香の別バージョンみたいな感じはあるが、これまた非常に良い。伊丹出身で言葉も非常にスムーズ。

実はこの映画を観た後に雅ちゃんと同一人物だと気づいた次第。

そして、翌2012年の『グッモーエビアン!』ではほんの端役だったのん(当時は能年玲奈)に注目して、当時こんなことを書いています:

大泉洋の巧さは言うまでもないが、とりわけこの映画で素晴らしいと思ったのはハツキの担任教師を演じた小池栄子と、トモちゃんを演じた能年玲奈である。能年はあれが「地」なのかもしれないが、第一に可愛く、第二に個性的で、第三に妙にリアルだった。

彼女が NHK の朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の主演に抜擢されたのはその翌年のことでした。

もう少し新しいところでは2014年の『渇き。』の小松菜奈にもぞっこんでした。

役所広司の問答無用の暴力性もさることながら、小松菜奈の文字通りの魔性(いや、パンフの表現を借りれば「バケモノ」)も恐ろしい。自分はあんな人たちとは違う──恐らく全ての観客が明確にそう思うだろう。なのに、魅かれている自分は何なのだ!?

このとき彼女は18歳でした。

同じく2014年の『がじまる食堂の恋』の波瑠にも、長い文章を書いています。

そんなにたくさん観ているわけではないが、波瑠はとても好きな女優だ。
映画では『みなさん、さようなら』での濱田岳の同級生役が忘れられない。テレビでは、端役だったけれど、合津直枝がNHKで撮った『書店員ミチルの身の上話』での戸田恵梨香の妹役が印象深かった。
今回も言い淀むさま、言い募るさま、目を伏せるさま、目を瞠るさま──ひとつひとつの表情が信じられないくらい良い。

そう、波瑠にはもう少し前から注目していたということです。ちなみに翌年NHK の朝の連続テレビ小説『あさが来た』の主役に抜擢されました。

あと、浜辺美波については、2018年にウチの『咲-saki-』でドラマ初出演したときから「この娘は絶対来る!」と信じて疑いませんでした。映画『君の膵臓を食べたい』はその翌年でした。

ウチのドラマと言えば2015年の『となりの関くんとるみちゃんの事象』と2016年の『神奈川県厚木市 ランドリー茅ヶ崎』で見初みそめた岸井ゆきのは、2016年の映画『ピンクとグレー』で僕の中で確固たる存在になり、その後は『おじいちゃん、死んじゃったって』や『愛がなんだ』の主演で見事に花開きました。

『ピンクとグレー』の記事では脇役の岸井ゆきのをわざわざ取り上げてこんなことを書いていました:

そして、ある種のイメージを背負って後半から登場する岸井ゆきのと柳楽優弥がこれまた素晴らしいのである。

あと2016年2月にNHK Eテレで放送した『岩井俊二の MOVIEラボ シーズン2』に司会の岩井俊二のアシスタントとして出演していた飯豊まりえ。僕はこのとき彼女の名前を明記してこんなことを書いていました:

アシスタントだった彼女の名前まで書いているのは、今年か来年に必ず大ブレイクする存在だと僕が確信しているから。

ブレイクしたでしょ?

最近では恒松祐里でしょうか。ま、子役出身だから芸歴自体は長いです(調べてみたら大コケしたウチの出資映画『キラー・ヴァージンロード』にも出てましたw)

僕の視聴経験で言うと、2015年の『くちびるに歌を』のコーラス部長役はそれほど印象に残らなかったものの、2017年の『散歩する侵略者』の感情のない暴力女子高生役に腰を抜かしました。

ウチのドラマでは『咲-saki- 阿知賀編』(2017年)の手牌にドラばっかり引き込む女子高生役、『覚悟はいいかそこの女子』(2018年)の帰国子女、『都立水商 ~令和~』(2019年)の主役のキャバクラ科の生徒と、結構多く出ています。

最近では映画出演がかなり多くなっており、『虹色デイズ』(2018年)、『凪待ち』『いちごの唄』『アイネクライネナハトムジーク』(以上2019年)、『スパイの妻』(2020年)と、いずれも好演だったと思います。

で、まだまだ伸びるんじゃないかなと期待して見守っていたら、Netflix の『全裸監督2』と NHK の連続テレビ小説『おかえりモネ』でついに

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!

って感じです(表現が古いかw 残念ながらどちらも観ていないので、この2つについては何も書けません)。

恒松祐里は、小池栄子や佐津川愛美、川栄李奈みたいな、助演者としても素敵な女優になるんじゃないかなと思っています。

ちなみに既出の佐津川愛美以外の2人について最初に「すごいな、この娘!」と思ったのは、小池栄子が主演映画『接吻』(2008年)、川栄李奈は(僕は AKB48 には疎かったこともあって)ちょっと遅くて『亜人』(2017年)でした(この下村泉役は原作のイメージ通りでした)。

皆さんにもそんなふうに若い頃から目をつけてきた男優さん、女優さんっていますか? そして、その人たちは順調に伸びてきていますでしょうか?

早くに見初めた女優さんがブレイクするほど嬉しいことはありません。今僕が一番注目しているのは奈緒です。

ちなみに僕には、男優さんを見抜く眼力は全くありません(笑)

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