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ビートルズ曲解説 Drive my car

レコード店でゴールド(パーロフォン)レーベルのモノラル盤『プリーズ・プリーズ・ミー』を聴かせて頂いたことがある。しかし残念ながら、さほど違いを感じる事はなかった。
それでも前向きにビートルズを語ります!
今回は高校の時の同級生、水野君のリクエストにお応えします。

同名の映画「ドライブ・マイカー」、当初ビートルズの楽曲とは関係ないと思っていた。

映画「ドライブ・マイカー」より

しかし映画を観た後、歌詞を読みなおし関連性があるように思えてきた。
ドライブ ・マイカーの歌詞は以下の通り。

「私は有名になりたいの 銀幕のスターよ」
「愛車の専属ドライバーにしてあげるわ」
「多分、あなたを好きになるわ」
「でも、ほんとは車を持ってないの」

映画の中で、主人公は愛車を会って間もない人物(異性)に専属ドライバーとして託す事を嫌がっていた。しかし徐々に心を開き、愛車の運転を任せ、ひとりの人間としても信頼するようになる。

映画・楽曲、どちらも男女のコミュニケーションの進展について、愛車を他人に運転させるというメタファー(感情移入表現の置き換え)を使って描いているように思える。

ちなみに「私の車を運転してよ」は性的な隠語らしい。

作詞はポール。当初、You can buy me diamond ringsだったが、You can drive my carに変更した。どうやらジョンに「ダサいし、甘すぎる」とダメ出しされたらしい。ポールは後に「少し歌詞を変更する事により、ミステリアスで素晴らしい作品になった」と語っている。
また、diamond ringはすでに「キャント・バイ・ミー・ラブ」や「アイ・フィール・ファイン」で使われており、さすがに3回目は食傷気味という理由もあったようだ。
それにしてもポール、diamond ring好きだなぁ。

アルバム『ラバーソウル』の一曲目を飾る曲だが、前作の『ヘルプ』に比べると大きく変革している。ボーカルも演奏もモータウンの影響を受けて黒っぽくなっている。アイドルを脱皮しアーティストとなった。


この曲でもジョージは良い仕事をしている。本人も次のように語っている。
「ギターリフは僕が考えて弾いたんだ。オーティスレディングのリスペクトみたいなヤツをね。僕がギターで弾いたフレーズをポールが真似てベースでなぞったのさ」

そしてポールの歌に合わせて、車のクラクションを真似たコーラスbeep beep yeahと合の手を入れる。このコーラスの発案者はジョンらしい。

ポール93年来日公演のオープニングを飾った曲。来日公演が噂されている。是非、ライブで聴いてみたいな。

【あとがき】
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