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本と公園①⑥ 〜受け取ったGIVEを力に変えて〜

寝坊したので12時くらいに公園に。
まぁ色々あって寝る時間も遅かったから仕方がない。いつどうやって寝たのかもあまり記憶にないくらいだ。
目が覚めたのは11時半。久しぶりの寝坊に自分でもびっくり。スマートフォンは背中で潰していた。

設営が終わって椅子に座ると、自転車でおじさんが通りかかる。
先週きてくれた、近くの歴史資料室に勤めている方だ。
「売れてる?」と聞かれ、「まだ販売の準備ができていないんですー」と話してそのままさよなら。
なんか通りすがりにちょこっと話すっていいな。まちなかを歩いていて知り合いと会う、それと同じようなものだ。

お昼ご飯にUberで弁当を注文したが、箸がない。確かに箸をお願いしますと書いたはずなんだけどな。
さて、どうしようか。

そうこうしていると史跡のガイドさんが来た。よく喋る方だ。
まずは秋以降に史跡で行われるイベントの話。「マルシェはどこでやるんだっけ?」「キッチンカーも来るんじゃなかったっけ?」「小中学生の駅伝もあるらしいよ」といったような感じ。これから打ち合わせに行くと言っていたのに時間は大丈夫なのだろうか。
続けて史跡の整備の話。「今度そこに道ができるんだよ」「来年度くらいにあの林のところが整備されるはず、そこを学生が通る道にしたいんだよね」どんどんいろんな情報が出てきてすごい。おもしろい話だが、何回か同じ話を繰り返すこともあった、、、
そして史跡内の大きい木の話。「史跡整備の関係であの木は切る予定だったんだけど、反対意見が出て残っている」「この木はどこかの農家さんが植えた木で、これを切るのは俺を殺すのと同等だと言われた」
強い風に吹かれながらそんなことを話す。
皮肉にも僕が屋台を出しているのはその農家さんが植えた大きい木の下だ。
うん、快適。別れ際に割り箸って持ってないですか?と聞いてみたけれど、さすがにないな〜と。

続いて国分寺で政治系の活動をしている方がやってきた。今日は子供たちを連れて散歩に来たらしい。
以前、本と公園にきてくれた共通の知人のことや屋台のことなどをお話し。割り箸は持っていなかった。

1人のおじさんが離れたところに自転車を止めて歩いてきた。話を聞くと、東京都の職員の方だった。本が随分と好きなようで、今日も図書館で借りてきたというたくさんの本を抱えている。
中央線沿線の古本屋の話、好きな作家の話、色々お話しできた。だいたい水曜日は仕事が休みらしく、今度古本を持ってきていただけることになった。嬉しい限りだ。
割り箸の相談もしたら、ここで見張っているから近くのカフェに行ってきなよと。お言葉に甘えてお店番をお願いし、走って取りにいく。信用していないわけではないが、簡単に人を信じすぎかな、大丈夫かなと思う。ただそんなこと考えていても仕方がない。ちょっと話したときに感じたこの人は大丈夫という感覚を信じて走る。
カフェに行くと割り箸に加えてアイスコーヒーをサービスしていただいた。至れり尽くせり。

戻ると、もう1人男性が増えている。自転車で通った時に気になったらしい。お店番をお願いしていたおじさんが引き留めてくれていた。
概要を話し、SNSなどをチェックしてまたきますとのこと。お店番をしてくれたおじさんにサービスしていただいたアイスコーヒーを渡し、2人とはお別れ。
なんだか怒涛の数分間。

こんにちは!と話しかけてくれたのはカメラを持ったおじさん。
どうやら散歩しながら写真を取っているようだ。随分といいカメラ。「本を売っているんですか」と聞かれたので、今の状況をお話し。少し写真を取っていいですかと言われたので快諾する。
終始穏やかな感じだったなぁ。

近所に住んでいる絵を描く人。
たびたび来てくれて、前回来たときに差し入れでいただいた地元のジュースはめちゃ美味しかった。今日は本を数冊持ってきてくれた。大感謝だ。近況報告をして、国分寺でのイベントにもお誘いしたので、機会があれば一緒に何かできるかな。楽しみ。

続いて散歩中のおじいさん。
今日は自転車ではなくて歩きで散歩らしい。100年の歴史が写真集になっているものを見て、これはいいよね。貴重だよねと熱弁していた。
いつもこの辺は本多という苗字が多いとか、ここは緑が多くて良いんだとかだいたい同じような話をするのだけど、今日はそれがなかった笑
来週はどんな話をするのだろうか。

さらにもう1人散歩のおじいさん。以前来てくれたが、屋台が気になっていてもう1度見たくて来てくれたらしい。病気で体力も落ちていて、視力の関係で車も運転できなくなって、なんとか移動手段を探しているようだ。サスペンション付きの自転車なども探しているが20万ほどするので難しい。病気で体力が落ちてついでに移動手段も無くなって、どんどん負のループにはまっているような気がして、なぜだか少しだけ悔しくなる。「気持ちは若いんだけどね」と言ったその引きつった笑顔がなんとももどかしい。
今度本を数冊ほど持って来てくれることになった。なんか良い形で移動のお手伝いができたりしたらいいな。

元気よく歩く散歩中の女性。少し立ち寄って、素敵ですね!と言って歩いて行った。そして数分後また戻ってきて、「ジャンル問わずですか」と聞かれた。どうやら家に本がたくさんあるようだ。この屋台に加えて新潟でも拠点を1つ持つという話をしたら、じゃあ今度自転車で持ってくるよ、とのこと。
なんだかありがたいことばかりだな。

日没も早くなり、18時を過ぎるともう薄暗くなってきた。ただ相変わらず吹き続ける風も心地よい。現在18時半、もう30分だけ粘ろうか。

もう誰も来ないかなーと思った矢先、「昼間はどうも!」と来てくれたのは、箸を取りに行っている間にお店番をしてくれた方。
なんと早速、家にあった本を見繕って10冊ほど持って来てくれたのだ。哲学書から文庫本、雑誌まで。なんとありがたい。僕の活動に関するラジオも聞いてくれたみたいで、すごくいいねと言ってくれた。(ぶんじ寮のラジオ)
最後30分粘ってよかったというか、頑張って形にしていこうと思った。

平積みになっているのは今日いただいた本たち

今日は夏場と変わらないくらい暑かったはずだが、いつもより歩いている人は多かったように思う。さらには初めてお話しした人もちらほら。
本を持ってくるよ!と言ってくれたり、素敵ですね!と言ってくれたり、他愛もない話をしてくれたり、その言動ひとつひとつが力になるというか、頑張らなきゃなというか。
なんとか形にしていかなきゃな、そんなことを思った1日だった。

次回は9月7日(水)10時頃〜19時頃まで。武蔵国分寺跡にて。
これから過ごしやすくなっていくので、頑張るぞー。

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