なかなか寝付けない、貧血気味の人のための切り干し大根~アレンジ付き
更年期以降は『陰虚』と言い、体の構成要素「気血津液」の血不足からさらに進んで潤い全般の不足気味になります。
具体的には、お肌や粘膜の乾燥(ドライアイ、ドライマウス、風邪でもないのに喉が乾燥しやすく空咳が出やすい)などの自分で乾燥していると分かる物から、夕方頃からなんだか微熱のような感じがしたり寝ていて暑くて布団から手足を出してしまったり。舌を見るとひび割れがあるなど、気づきにくいものまで様々です。
日頃から血を補い、潤いを補う
この辺りは血不足の症状とも共通しているものもあります。
特に夜眠れない、寝つきが悪く途中で目が覚めてしまうとか夢をよく見ると言ったものも。
閉経以降は、徐々に陰虚になって行くので、少しでも遅らせるためには、閉経前から血を補っておくことが大切なのです。
物理的にも女性は毎月月経で失血する訳ですから、意識して血を増やす効果のあるものを食べておく。
一気に増えることは難しいので、日々の食事で積み重ねましょう。
食べ慣れたお惣菜で血を補い眠りの補助になるメニューをご紹介しますね。
少しでも眠れるように簡単に作れるお惣菜
棗と金針菜入り切り干し大根の煮物
金針菜について
金針菜は本かんぞうというユリ科の花のつぼみです。
普通は乾燥した状態で売っています。なので、使う時は水戻しして使います。
私はまだ見たことがないけれど、花ズッキーニみたいな状態(フレッシュ)で売っていたら、花の中に何か入れて揚げ物にするのも美味しいかもしれまんね。と言うのは、金針菜はカラダを冷す食材なので油を使う調理で冷やし過ぎを緩和します。これは調理で行う「なかったことにする薬膳」です。
なかったことにする薬膳については、こちらをお読みください。
冷やす性質ではあるものの、ほうれん草の20倍もの鉄分が含まれるという説もあるほど、とにかく栄養価の高い食材です。
憂鬱を忘れさせる草「忘憂草」という別名がありますが、これは、気の流れを改善して血を作る素になるので、メンタルの安定に良いわけです。
中医学では、血が足りないと夜、眠れなかったり、よく夢を見たり、くよくよすると言われています。
それを改善してくれるのが金針菜ということで「忘憂草」なのですね。
ただし、冷え性の人は食べ方に気を付けて何か温め食材と一緒に食べるようにしてください。
それから、金針菜は生では毒があるので、必ず調理して食べてください。水戻しするとお浸しみたいで食べられそうに思いがちですが、水戻ししただけでは生ですのでご注意を。
砂糖の量を減らすためにもなつめを使う
薬膳では赤い食材は「血」を増やすと言われますがその代表がなつめです。
煮物に入れると甘みのプラスになるので、砂糖の量を減らせます。
和食はヘルシーだと言われますが、他の国の料理より意外に砂糖は使うので・・・
人参も赤い食材ですし、老眼を遅らせるためにも目のためにもにんじんは食べるようにします。ここに、くこの実も入れるとなおさら目へのアプローチとなります。
潤いアップの切り干し大根にするなら
潤いをもたらす白い食材を、金針菜の代わりに入れて下さい。れんこんや、えのきだけ、エリンギでも良いですね。
水で戻した高野豆腐を千切りにして入れるのもアリです。
出汁に干し貝柱やホタテ缶を入れるとそれだけで海のよい出汁が出た潤いアップの切り干し大根になります。
材料を変えるだけで、普段作り慣れたお惣菜がその時の体調に合わせた薬膳になる!
こんなことがどの家庭にも広まると良いなぁと思います。
金針菜を見つけたら買ってみてくださいね。クセがないので味噌汁にも入れられます。
中華食材店の乾物コーナーかネットで購入できますが、たまにスーパーで生の金針菜も売られていますので見つけたら買ってみてくださいね。
なかったことにする薬膳が学べる7日間の無料メール講座を配信中です。下のバナーをクリックしてお申込みください。
この記事を書いた人
モーリー薬膳ラボ代表 簡単エイジングケア薬膳講師 森澤孝美
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?