肌や喉の乾燥が気になる・寝つきが悪い人におすすめの野菜だけで作るポタージュ
空気が乾燥する秋から冬は更年期世代以降にとっては辛い時期になりますね。
肌がカサつき、喉の乾燥も気になる時期です。
喉に限らずドライアイ、ドライマウス他皮膚や粘膜の乾燥が進んでしまいます。
薬膳の基になる中医学では乾燥に弱いのは五臓の「肺」とされ、乾燥の季節は「肺」のシステムが弱ることで身体のバリア機能も弱ってしまうと言います。
つまり、喉が乾燥すれば風邪やインフルエンザに感染しやすくなり、肌が乾燥すれば肌荒れが起こりそこから最近なども入ってきやすくなってしまいます。
皮膚は体全体を覆っている臓器の一部と言っても良い大事な役割を持つものです。
適度な湿り気のバリアと「気」のバリアで体を守っているのです。
このバリアが弱っていると、肌の乾燥が進んだり喉の乾燥から空咳が出たりと言った症状が現れます。
このような症状の現れ方は体の中の状態を知らせる身体からのお便りです。
このところの講座中に、空咳が出ることが続いていたのです。
そこで、潤いを補充し、五臓の「肺」に作用する食材を使ってポタージュを作りました。
乾燥対策のべジポタージュ
材料/玉ねぎ1個、5㎝くらいの直系のレンコン10㎝程度、ゆり根1個、オリーブオイル大さじ2、塩少々(無くても良い)、塩麴小さじ1、白味噌ティースプーン1、豆乳100~150cc、パセリや擦り黒ごま(トッピング用)
作り方/
1.繊維に垂直にスライスした玉ねぎをオリーブオイルで炒める。
全体にオリーブオイルが回ったら弱火で蓋をして蒸す。その時塩を少々振ると早くしんなりする。
2.玉ねぎがしんなりしたらそこに綺麗に水洗いして根を取りバラバラにほぐしたゆり根と皮をピーラー出向きなるべく薄くスライスしたレンコンを入れて炒める。
3.玉ねぎとゆり寝、レンコンにオリーブオイルがなじんだら鍋に蓋をして蒸す。しんなりしたらひたひた程度に水を入れて沸騰させる。
4.3に塩麹を入れかき混ぜたら火を止めてハンドブレンナーで攪拌する。
(ハンドブレンダーが無ければ、粗熱を冷ましてミキサーに入れて攪拌する。)
5.滑らかになったら白味噌を入れて更に攪拌し、少しずつ豆乳を入れてお玉で混ぜる。器に盛ってトッピングをして完成。
材料の薬膳解説
1.玉ねぎ
玉ねぎは体を温める温性で、血や気の巡りの改善におすすめです。気が巡れば消化器系の働きも良くなり胃もたれ食欲不振などの解消に繋がります。
粘りのある痰が絡みやすい時にも不要などぶの水を排泄させるのを促進します。
作用するのは肺と胃です。
2.ゆり根
ゆり根は体を温めも冷やしもしない平性で、五臓の肺を潤わせ咳止め効果が言われる薬膳食材です。肺と心に作用するので、メンタルが不安定になりやすい更年期世代や生理前などにもおすすめです。
精神的に不安定で寝つきが悪く夢をよく見る人は12月から3月頃まではスーパーで購入できるゆり根を、おが屑ごと購入しましょう。
たっぷりのおが屑と共にビニル袋に入れ冷蔵庫の野菜室で3か月~半年ほど保存できます。
おが屑から出ている所があるとそこから芽を出すのでおが屑は多めに貰ってくださいね。
咳や喉、肌の乾燥にも効果的です。
ホクホクの食感はじゃがいものように使えるので乾燥対策のポタージュにおすすめです。
3.レンコン
レンコンは生と調理したものでは性質が変わる食材です。
生のままだと身体を冷やす寒性で身体に潤いを与えて肺を潤わせる効能アですが調理すると温めも冷やしもしない平性に。
疲労や足腰の衰えによいとされ、五臓全てを養い特に食欲増進効果が期待でき、スタミナアップに良いとされる粘り成分のムチンも豊富です。
4.豆乳
大豆の絞り汁の豆乳は平性。肺にこもった熱を冷まし潤い成分補充ができます。豆乳を牛乳に変えても良いですが、私の体質的に豆乳の方が合うため普段から無調整豆乳をコーヒーにも入れています。
空咳や喉の渇き感がある時にもおすすめです。
野菜だけなのにコクが出るのはなぜか?
材料を見ていただいた通り、動物性のものは使っていません。
それでもコクが出るのは理由があります。
それは、米麹と白味噌を使っているからです。
発酵調味料には旨み成分が含まれているので玉ねぎのグルタミン酸(昆布やトマトにも含まれる)は味噌にも含まれます。
これだけでも美味しいポタージュができますがグルタミン酸+イノシン酸(鰹節)やグルタミン酸+グアニル酸(干ししいたけ)など旨み成分×旨み成分はさらに美味しくなるので、水の代わりに出汁を使うのも良いですね。
野菜だけで喉やお肌の乾燥が気になる時の薬膳べジポタージュをご紹介しました。
スーパーで買えるものばかりで作れるので、肉やこってりしたものが続いた後の乾燥が気になる人はさっぱりなのにコクも感じるこんなポタージュもお試しくださいね。
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