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屋久島で除草剤

除草作業を楽にするにはどうすればいいのでしょうか。
除草剤を撒く。
多くの人はそう結論付けると思います。

除草剤と聞いて、「ラウンドアップ」という名称を聞いたことがある人は少なくないと思います。ラウンドアップ とは、1970年にアメリカ企業のモンサントが開発した農薬の一種です。ラウンドアップの有効成分はグリホサートイソプロピルアミン塩です。
グリホサートは1種類の除草剤でほとんどすべての雑草を枯らし、短時間で土壌に吸着されて分解されることから、環境汚染の可能性が小さく、安全性が高いとされ、世界160カ国以上で使用されています。

ラウンドアップシリーズを日本で販売している、日産化学の見解によると処理後1時間以内に土の粒子に吸着し、その後微生物が自然物に分解する。約3〜21日で半減、やがて消失する。土壌に速やかに吸着するため、土に落ちた成分は、除草剤としての効果は失われる。土壌に吸着しやすい性質を持っているため、有効成分が土壌中を移動することはほとんどない。グリホサートは、グリシンから成るアミノ酸系除草剤であり、毒物及び劇物取締法の毒劇物に該当しない普通物であるとしています。

また、グリホサートのような除草剤に対して、薬剤耐性を有する遺伝子組換え作物の栽培面積が現在急速に拡大しています。農家の雑草管理が格段に容易で、土壌流出を大幅に防ぐことのできる不耕起農法ができるからです。

しかし、グリホサートの禁止・規制している国国があります。
ルクセンブルク、ドイツ、オーストリア、チェコ、マルタ、メキシコ、フィジー、トーゴ、フランス、ロシア、スリランカ、などは禁止。イタリア、タイ、ベトナム、コロンビア、オランダ、ブラジル、欧州連合、フランス、デンマーク、などは規制をしています。

ラウンドアップに関して「生分解性で土壌に蓄積されません」「安全で人や環境への有害な影響を引き起こすことはありません」といったモンサントの安全性に関する広告が、”虚偽かつ誤解を招く広告”と判決が出た例もあります。

それは、腸内環境を破壊することでアレルギーなど自己免疫疾患などの原因になったり、神経毒として自閉症や認知症を誘発する可能性が指摘されているからです。 また、生殖に与える影響も懸念されています。 精子の数の激減、胎児の発育に影響を与える可能性だけでなく、世代をこえて影響する危険を指摘する研究結果も発表されています。世界保健機関の傘下組織である国際がん研究機関は、グリホサートを『グループ2A(ヒトに対しておそらく発がん性がある)』に指定しました。国際がん研究機関(IARC)は「発がん性がおそらくある」という評価をしています。

農薬を使い続けると、動植物には『進化』という、耐性ができ、その耐性を上回る効果がある農薬が開発されます。しかし、その商業活動では”人体への影響”が取り残されることが心配です。

若者の労働力が枯渇する地域において、農薬の利用は必然的なんだろうと思います。平野区でも、除草作業が誰も出来なければ、荒れ地にするか、農薬散布するしかありません。

私は農薬利用は我々の先人が残した『屋久島憲章』に反するように思います。
1.わたくしたちは、島づくりの指標として、いつでもどこでもおいしい水が飲め、人々が感動を得られるような、水環境の保全と創造につとめ、そのことによって屋久島の価値を問いつづけます。
2.わたくしたちは、自然とのかかわりかたを身につけた子供たちが、夢と希望を抱き世界の子供たちにとって憧れであるような豊かな地域社会をつくります。
3.わたくしたちは、歴史と伝統を大切にし、自然資源と環境の恵みを活かし、その価値を損なうことのない、永続できる島づくりを進めます。
4.わたくしたちは、自然と人間が共生する豊かで個性的な情報を提供し、全世界の人々と交流を深めます。

個人的な考えですが、平野区では公共の場で除草剤の使用を禁止する様なルールを作りたいと考えています。