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[詩] 冬の朝 (異国暮らし、スマホ前)
日曜の早起きはつらい
月に一度の国際電話を
日本の夜に届けるために
7時に起きる
無理やり起きる
少し離れた図書館の
公衆電話に行くために
いやいやはい出し
パジャマを着替える
冬の朝
車もなく
自転車のきしむ音
このあいだ散りはじめていた
木々にはもう一葉もない
国際電話の電信音
出て来たのは父の声
そうか そうか
元気でよかった
そしてもう
話すことのない
父と私
冬の朝
人影もまばらで
肌寒い向かい風
帰り道の逆光が
やわらかく目にささる
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