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雨が降る。それは私にとって小さな楽しみを運ぶ音

 朝。起きたとき真っ先に空を確認しました。昨日は雨降りの1日でした。気持ちのいい天気に、やっぱり青空は特別だと思いました。もちろん、私は雨だって大好きです。

「落ちつく音」

 と、聞かれて思い浮かべるのはどんな音でしょうか? 私は水の音です。携帯の中には、水の音を集めたアプリがいくつか入っています。サラサラと流れる小川、ザーザーと降る雨、轟々と鳴る滝、パタパタ傘に弾かれ、ぼとぼと流れ落ち、ざざんと浜辺に波が打ち寄せる。水と一口に言っても、いろんな音があって面白いです。

 ストレスがたまると私の耳は敏感になります。些細な音にも神経質に反応してしまって辛くなるのです。そんなときは耳をふさぐのではなく、好きな音を流すようにしています。最初は、耳栓をしてみたり、ノイズキャンセリング機能のあるヘッドホンを探したり、音をなくすようにしてみました。でも、音をなくそうとすればするほど、どんどん過敏になっていくようで、苦しくて苦しくてしかたがありませんでした。

 弱り果てた結果、逆に大きな音を流してみたらどうだろうと思ったのがきっかけです。大当たりでした。以来、音が気になったときにはイヤホンで好きな音を流すようになりました。クラシック、洋楽、邦楽、ラジオ、動画。いろいろ聞いてみて、一番落ち着いたのが水の音です。特に大雨の音。眠れない夜に、耳元で流していると寝付きがよくなります。

 いつもは機械越しに聞いている雨の音が、お天気の悪いときだけ直接、耳で聞くことができます。雨の日だけの特別な音、におい、景色、それは私の小さな楽しみです。

自分に優しく

 とはいえ、私は季節や天気によってストレスを受けやすい体質です。昨日も起きたときから、何となくだるい感じがしました。別段、頭痛がするとか、湿気が不快だとか、何があったわけではありません。何となくだるい、それだけです。

 その日をどう過ごそうか考えて、最近忙しくしていたんだから、たまにはのんびりするのもいいよねってことで、パジャマ代わりのシャツとズボンもそのままに午前中ダラダラしていました。しかし、動くのが好きで、何もなくてもどこからか仕事を作ってしまう私です。「そうだ、noteに記事を投稿してみよう」と、午後には起き上がっていました。

 思い立ったが吉日とばかりに、記事を考えたり、久しぶりの iPad を立ち上げて、アプリの更新が溜まってる、キーボードの繋ぎ方どんなだったっけ、画像を用意するの忘れてたと、結局夜まで動き回ってしまいました。あれ、自分に優しくするんじゃなかったの? のんびりどこいった? おかげさまで充実した気分で眠りにつくことができました。

不定期にやってくる緑の日

 私にとって雨が降った日は緑の日です。なぜかというと、持っている雨靴が緑色だからです。今はブーツに見える雨靴とかありますが、私が雨靴を買った当時、そういうオシャレなものはありませんでした。だから、私の雨靴はよく農家の人が畑で履いていたりするような普通の雨靴です。

 雨靴にあわせてコーディネイトをするから雨が降ったら緑の日。緑を主役にワントーンコーデをしたり、アクセントとして際立つ組み合わせを探したり、雨の日だけの特別なオシャレを楽しみます。雨靴ってダサいものだから、浮かないように着こなすのがなかなか難しいのです。

 今はいろんなデザインがあるんだから、無理に着こなさずとも新しいものを買ったらいいじゃないって意見もあるかもしれません。服装に対する私のこだわりは、長く使ってくたびれていく様を楽しむ、です。着こなすこと、長く使うことを前提に買っています。できると思ったから買いました。ダサい雨靴だって何んだってボロボロになるまで愛で続けます。

 ある日、友人から「この靴ってブランドもの?」って聞かれたことがありました。彼は靴が好きだそうで、お金がなくても靴を買ってしまうことがあると言っていたことがあります。私が「これは普通の雨靴だよ」って答えたら、彼は驚いて、それからとあるブランドのサイトを見せてくれました。似たような靴があるんだよ、と。

「服と馴染んでて雨靴に見えなかった。オシャレだね」

 友人の言葉は私の密かな宝物です。


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