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三つ子の魂百までも(番外編)16


16

楽しい語らいが続く中、時間は留まる事も無く時刻は2:00
を示していた。
「眠くなって来ましたね。今日って本当に幽霊出てくるのでしょうか?」
と、公一は眠たそうに、目を擦りながら小さな声で裕美に言った。
裕美は、瞑想している。
霊を感じようとしているみたいだ。
大島を見ると椅子にもたれなが、少し眠たそうであるが、
幽霊の声を聞こうとしているのか、目はしっかりと開いている。
緊張感がないのは、公一だけだ。

「そろそろ、丑三つ時ね。幽霊の声が聞こえてくるのは、あの寝室でしたね。」
と、裕美の冷静な声が、公一に緊張感を与えた。
いよいよ、幽霊との勝負!と云う感じだ

「そうです。あの寝室です。私、怖いから最近は、このソファー
で寝ているんです。いつもなら聴こえてもいい頃です。
幽霊が来ているのでしょうか?」

と、心細い声であり、さっきまでの陽気な表情ではなかった。
「大丈夫です。私が付いていますよ。」
と、公一は励ます様に言ったが、(本当に声が聞こえてきたらどうしよう! )と弱い気持ちも持っていた。

「寝室に入らさせて頂きますね」
と、裕美は言い、椅子から立ち寝室に向かいながら、静かに告げた。
「リビングの照明を落としてください。その方が、幽霊を感じ易いので。」
……怖い事をおっしゃる!……と、公一は心で叫んだ!

晃子はリビングの照明を落とすと、公一の元に寄り添う様に行った。照明を落としても、真っ暗ではない、月の明かりが入り込むのか、顔は確認できる。
公一は晃子の顔を見つめ
……裕美さんさえ、居なければ!……
と、またも心の中で叫んでいた。

https://note.com/yagami12345/n/nfedf03518af0

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