魔法瓶(最終回)➕追伸(2分で読める小説) ユニシロシリーズ
…この中に何を入れてみようかな?
先ずは卵を入れてみましょ。
どんな料理が出来るのだろうか?
オムレツが食べたいな!
だってオムレツ作るの難しいから…
と、心をときめかせ彼女は卵を魔法瓶に入れました。
待つ事二分。
良い匂いがしてきました。
…何が出来たのかな…
と、魔法瓶の蓋を開けてみたら、
何と焼き鳥ではありませんか!
しかも串に刺してあります。
出来ているのはねぎまです。
何処からネギを調達したのか解らないのですが、
ねぎまです!
「凄い!流石は魔法使いが作った魔法瓶だわ」
独り言で絶賛してしいます。
だけども、この喜びを共通してくれる人は
彼女には居ないのです。
松原千恵子は魔法瓶から、
出来上がったばかりの焼き鳥を食べてみました。
なんだか、ジャリジャリとした食感です。
…卵の殻を食べている様な感じだわ
もしかすると、卵を割ってから魔法瓶に
入れないと、ダメだったのかな?…
との思いが湧きました。
…この魔法瓶はまだまだ検証しないと
売り物にはならないわ
今は、店主にも言わずに秘密にしておきましょう…
と、松原千恵子はその様に決意したのでした。
松原千恵子さんがこの魔法瓶を
商品に出来ると判断がつくまで、
ユニシロシリーズのお話しは、ここで終わりとします。
ひとまず 完
追伸
松原千恵子は自分の子供が欲しいと強く望んでいるのですが、男には全く興味もありません。
またあの様な行為をするのは汚らわしと、
感じているのです。
出来れば、体外受精と思ってはいるのですが、
自分とは違う遺伝子が入ってくるのは、
彼女にとっては屈辱でもあり、苦痛でもありました。
彼女は考えました。
…この魔法瓶だったら、
自分のクローンを作る事が出来るかも知れない。
そして自分のクローンを作ってくれる医師は、
彼しか居ない!…
そう、ブラックドクターの彼です。
彼は多額の報酬を請求してくるのでは?
彼女にはそれ程の資産もありません。
考えたあげく、一つの結論を出しました。
そして、松原千恵子は密かに
ブラックドクターに会いに行くのです。
報酬のあれを持って。
この続きは 「(新)ブラックドクター」
でお会いしましょう。