秋冬を迎える、服を考える
ハガキを出しに、ポストへ向かう。
空気がひんやりしている。サンダルがつらくて、秋と冬がいっぺんに近づいてる感じがする。
こういう季節になると、毎年楽しみになるのが服を考えることだ。
まず、クローゼットの秋冬物パートをあさる。そして去年着ていたものが自分のブームを過ぎ去っていて、服が足りないことに気づく。それでもなんとか…!と、いろいろ掘り起こし、一昨年くらいに買ったものが気分に合うことを発見する。でも、足りない。今年は何を買えばいいのだろうかと暗算して、おおよその額を弾き出す。全部は無理だなと思いながら、とりあえず気分転換にコートを羽織ってコーヒーを飲みに行く。
冬ごもりの準備というかなんというか、来たる季節に向けて何か身の回りを整理していくことで、新しいことを始めるワクワクに似た感覚を覚えるのだ。
ある意味、毎年繰り返しているこの一連のくだりが季節を迎え入れる儀式のようなもの。夏はもう服ではどうにもならない凶暴さがあるので準備もなにもないけれど、秋と冬にはある。
コーディネートを考える楽しみとは全然違うけれど、今年もきっと寒い寒いと言いながら、マフラーに顔をうずめて、音楽に耳を寄せて歩くんだろうなと、少しテンションが上っている日曜の朝である。
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