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複業ではない、会社員とフリーランスの間の在り方はないのか

複業がブームだ。でもそれとは別に、会社員とフリーランスの間という在り方があるんじゃないか。そう思って僕は長らくそれを探している。

これは会社とフリーの仕事の割合を5:5にしたいということではなくて、なんで会社と個人という2つの分類しかないんだっけ?というもっと根本的な話だ。複業は?と聞かれたら、その2つを同時進行で行なっている状態なのでとりわけ新しい在り方ではないと思う、というのが僕の答えだ。

そもそもなぜそんなものを見つけようとしているのか。理由は企業ではなく、個人の観点から資本とビジョンのバランスがもっと上手く取れる方法があるんじゃないかと考えているからだ。

まず資本について。人とお金のことだ。会社は大小あれど資本を持っている。新しいことを始めようと思った時にチームがある。極端な話、お金さえ投じれば動き出すことはできる。(それが成功するかどうかは別として。)

一方、フリーランスは資本がない。自分ひとりでやれることに限界がある。お金も相当稼いでない限り、大きな投資はかけれない。

次にビジョンについて。会社は何であれビジョンがある。その事業が社会にどう貢献していくか。そのために社員が全力で動くわけだけれど、ふと「それって自分の人生に関係あるんだっけ」と自分との距離感に直面することは少なくない。(特に僕はここでモチベーションが大きく左右されてしまう。)

フリーランスではビジョンが自由だ。縛られることがない。自分のステージに合わせてビジョンの大小含めて自由に設定できる。下手をすると目の前の仕事に追われて、自分のスキルや経験を使われる日々を送ってしまう可能性もあるけど、自分の資本が届く範囲ならやりたいことが自由にやれる。それが魅力だ。

こう見た時に、どちらが良くて悪いとかではなく、両方にいいポイントがあって、我慢するポイントもある。だから、会社と個人のいいとこ取りができないものかと考えているのである。

夢のような、甘っちょろい話なのかもしれない。けど、大企業に入ることがゴールでもないし、誰もが大きなビジョンを持ってAppleのような企業を創りたいわけじゃない。ビッグドリームではないが、一人で叶えるのは難しいスモールドリームや、もっと身近な手触りのある夢を叶えられたら満足、という人もいるはず。夢の大小で人の優劣は決まらない。

でもそんなスモールドリームを実現させる仕組みってなかなか難しいな...と煮詰まっていた頃にお誘いいただいたのがWasei Salonというオンラインサロンだ。

ここは共通の価値観(まだ言語化されていない)を持ったメンバーが集っている。僕も含めて会社員やフリーランス、起業家など何かしら本業を持っているので、ここで稼ぐことが第一ではなく、やりたいことをやってみる・面白いことをやってみるが真ん中に座っている。社会実験の場のような集まりだ。

(あくまでこれはメンバーの総意ではなく、僕が個人として考えていることなのだけど、)僕としてはまさしく会社と個人の間として、ひとつの新しい経済を回すカタチがここで作れるのではないかと思っている。

なぜなら、今Gojoというサービスを導入して、誰もがその出納を把握できる透明なおサイフができたから。

参照:Wasei SalonでGojoを活用した「小さな経済圏」の実験を始めていきます。

これを通じてメンバーがアウトプットに対して対価をきちんと受ける。それがうまく回り、この集まりが社会から見て価値のあるものとして認められれば、ここに企業や個人スポンサーがもっとつくということもあるかもしれない。そしたら、かなり新しいことになるはず。もはやこれをコミュニティやサロン、チームといった今ある言葉で表現してしまっていいのか分からない集団になる。ここで稼ぎたいわけではないけど、そんな可能性がある。


僕は会社やコミュニティ、チームは僕にとって長期滞在している街に近い感覚だ。好きでなければそこにいれないし、そこが盛り上がるのは嬉しいし、いるならもっと好きになりたいし、行く末を見守りたい。だからこそ、これからこの実験がどうなるのか非常に楽しみだし、それをつくるべく関わっていきたいと思うのだ。

*念のため。会社やフリーランスを陥れるつもりはありません。僕自身、会社が好きだし、フリーランスも楽しんでいます。あくまで別の新しいカタチがあり得るんじゃないか、という話でした。

いただいたサポートはゆっくり物事を考えるための時間(コーヒー代など)に使わせていただきます。