映画「シーフォーミー」ラストはあの映画へのオマージュ?
見出し画像:ムービープラス
※多少ネタバレを含みますので、未見の方はご自身の判断でお願いします。
盲目の主人公が室内で格闘する映画と言えば、真っ先に思い浮かぶのが「ドント・ブリーズ」
鑑賞前はてっきりこのパターンだと思っていましたが、わりと序盤から予想を裏切られました。
少女ソフィをサポートするのが「SEE FOR ME」というスマホのアプリ。
目が見えないのにどうやってアプリを使うのかなと思っていましたが、音声認識で起動させ、サポートセンターへ繋ぎ、担当者へ屋内(と自分)の様子を見せて指示をもらうというシステムでした。
これって実際にあるのかな?すごく画期的だと思います。
担当者ケリーの指示に従いながらうまく立ち回っていましたが、勝手な行動をとってしまった結果、あっさり強盗に捕まってしまいます。
が、しかし。
なんとソフィは、シッター先の高級品を盗んでは転売するという小悪党で、鋼のような心の持ち主!
強盗に「協力するから分け前をちょうだい」と、取引をもちかけます。
障がい者=弱者、というイメージがありますが、真逆のパターンという点では「ドント・ブリーズ」と同じですね。
でも結局強盗を裏切ってしまい、命を狙われる羽目に…。
後半からはスリリングな展開が続き、そしてラストシーンで思わずびっくり。
「あっ、あの映画とおんなじやん!!」と。
その作品は、これです。
物語はまったく違いますが、主人公が障がい者という点は同じです。
この映画のラストシーンは本当に強烈で、何年も前に観たのにずっと忘れられません。
攻撃の仕方から光源の使い方まで、非常に酷似しています。
興味のある方は是非ご覧ください。
ただ、ひとつだけ気になったのは、ソフィの担当者ケリーの過去について。
彼女は元軍人でエリートだったにもかかわらず、事務仕事(今の仕事)に降格になったと言います。
でもそれは罪を犯した代償なので、仕方がないと。
そう言って、はじめて人を殺してしまったソフィに「自分を責めるな」と励まします。
それに対してソフィは「それは私がしたことよりひどいの?」と聞くのですが、ケリーは罪の内容には触れず、曖昧にごまかすのです。
作品の内容的に蛇足になるので、あえて説明をしなかったのかもしれませんが、彼女が何をしたのか気になりました…。
体感的には手に汗握る、というほどではなかったけれど、いままでにない設定で、斬新さという点はなかなか良かったと思います。
製作がカナダということで、監督をはじめキャストの方は知らない俳優ばかりでしたが、楽しませてもらいました。
5 revel of Satisfaction:★★★☆☆
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