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企業デザイナーの生き残り、ポジションについて考える→とにかく掛け算をする

現在あるゆる分野でのデザインツールの向上により簡単にデザインができる時代です。デジタル化の前は手書きでポスターや建築パースのデザインなど、それこそ手に職の時代でした。そういった中でデジタル化が進み、より手軽にデザインでき簡単にデザイナーの肩書きが手に入る「デザイナー飽和時代」が現在であると考えています。スキルは誰でも簡単に手に入る時代で企業に勤めるデザイナーがどのように生きていけばいいのか、完全な独断と偏見で考えてみました。


今回のポイント

①特化型デザイナーでありマルチデザイナーとして生きる
②各分野におけるデザインツールにどれだけ+αできるかでデザイナーとして生きていけるかが決まる。
③セルフブランディング、個人的なアウトプットを意識する。
④各分野で自分のポジションを明確にする。

①特化型デザイナーではなくマルチデザイナーとして生きる

デザイン会社に勤めている以上、その分野のプロフェッショナルでなければなりません。webならwebデザインのプロ。建築なら建築デザインのプロ。当たり前です。さらに細分化すると医療品メーカーのwebデザインのプロ、商業施設の建築デザインのプロなど細分化できます。その細分化された先で自分がプロフェッショナルと感じる分野があるならひとまずその会社で生き残ることはできると思います。ここからはその先の話で、その軸にどんどん掛け合わせていくことでより強力なデザイナーになります。例えば「商業施設の建築デザインのプロ×3D× web=ヴァーチャル商業施設の建築デザイン」といったように掛け算でどんどんアウトプットの幅が広がります。ここで必要になったスキルは自分で学べばいいし誰かに助けて貰えばいいし、いくらでも方法はあります。ここで言いたいのはひとつの軸としてデザインをしっかり持っていればその企業デザイナーとして死ぬことはありません。ひとつの企業で一生、生きていくことが少ないと言われている中でより自分のスキルを広げるという意味でも掛け算して自分のスキルの幅を広げていき選択肢も広げることは重要なポイントだと思います。


②各分野におけるデザインツールにどれだけ+αできるかでデザイナーとして生きていけるかが決まる。


基本的に企業にデザイナーとして勤める場合、各分野のデザインツールが使えることが必須だったりします。デザインツールの王道としてはadobe。私は空間デザイン、建築CGを生業としてますので主にphotoshop、あとは3Dソフト、cadソフトを現在使用していますのでこれらのツールは基本的に使えるようにしておきます。業務の中で新たな技術的スキルは上がっていくのでそこからどうソフトを掛け合わせていくかで表現の幅は広がります。1番ダメなのはただソフトが使えるだけのデザイナーになってしまうこと。ただ指示通りにデザインできるは当たり前の時です。結局提案、+αができなければ生き残っていくことは難しいです。

③セルフブランディング、個人的なアウトプットを意識する。

これは簡単に言えば会社以外でもアウトプットできているかということです。最初はなんでもいいのですが例えば自分がしていることとしては
・一般公募のコンペに応募してみる
・自分が描きたいイラストを描く
・何かお題を決めてCG制作する
・noteに毎週記事を書く
・クラウドワークスなどコンペに応募してみる
などさまざまです。企業に勤めていると、どうしても使うツールが同じだったり、案件が偏りがちで使う脳やスキルに変化がなくなります。それを払拭するために個人的に異なる方向性でアウトプットして普段使用しないデザインの脳を使ってあげます。そうすることでそれが本業で柔軟なアイデアにつながったりします。さらにそこから自分の新たな掛け算から生まれたスキルによって自分をブランディングさせていくことができます。

④各分野で自分のポジションを明確にする。

企業デザイナーとして勤めていると仕事内容が細分化されます。例えば建材メーカーで言えば建材を生み出すプロダクトデザイナー、webサイトを作るwebデザイナー、カタログなどの広告を作るグラフィックデザイナーなどひとつの企業でもさまざまなデザイナーがいます。その中で自分がどの分野のデザイナーであるのかを明確に認識することが大切です。そして企業に勤めている場合自分の領域外のデザインは他の人に頼んでみるのも大事なポイントになります。企業はそれぞれのプロがいるのでそのプロに任せる。そして自分は求められたプロとしてのデザインをするこの線引きをあえてすることで自分の軸をより深めることができます。領域外で気になる分野があれば個人で試してみてそれが楽しければその領域に入れば良いのです。


まとめ

とにかく掛け算をする

これにつきます。企業勤めのデザイナーである以上、案件やスキルに偏りがあるのはしょうがないことだし効率化の面でもそうでなければならないと思います。ある意味そのおかげでその分野のプロフェッショナルとして活躍することができます。しかしそれだけではもう生きていけない時代です。だからこそ自分の時間を見つけてとにかく掛け合わせてみる。そうすることで自分の軸にどんどん肉付けされデザインに深みと幅を付与することができ、より強力なデザイナーになるのではないのでしょうか。


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