ネコ絵本、棚からひとつかみ
こんにちはユキッ先生です。年内までにあと10万円/月ぐらい、どうにか生み出すペースを作りたいですね。ちょっとこの世の中、払うもんが多すぎんだぜ。そして最終目標は9000万円か2兆円ですので、ひきつづきよろしくお願い申し上げます。
きょうはあんまり時間ないので、このツイートに関連した軽い話題を。
小説にせよ映画にせよ、「泣ける」を打ち出す(=「あなたの感情を動かす」ことを直接表現してしまう制作者目線の)作品は個人的には好まないし、かえって醒めながら向き合ってしまうのですが、実際これぐらいの年齢になると大切なものが増えてしまって、そういう意地張ってもいられないですね。
▽私の読書体験を振り返る
実家の母に聞くと、年の近い従兄弟と兄と合計4人で、よく母に絵本の読み聞かせをしてもらってたようです。私自身はあまり記憶がないのだけど。そのおかげと、おそらく生まれもっての個性とで、読書は小さい頃から大好きでした。新聞なんかも好きだったので、単に文字を追うのが好きだったのかもな。
小学~中学生の頃は少女小説がブームで、私もご多分にもれず講談社Xハート文庫、集英社コバルト文庫をじゃんじゃか読み漁りました。好きだったのは、皆川ゆかさんや若木未生さん。少女小説界ではゴリゴリのファンタジー。ただし登場人物が日本人名でないとあんまりアタマに残らない。
あとは公文式の国語を習っていた影響で、教材に使われているような国内外の名作も背伸びして読みました。中学生の頃は、ちょうど校舎が新しくなった一環で図書館も居心地がよくて、休憩時間はよく通い、漁るように読んでいたものです。
そして高校時代は文芸部。当時の好きな賞は、「すばる文学賞」と「文學界新人賞」で、そのあたりの出身作家さんは好んで読んでました。あと、理屈っぽいw文章も楽しくなっていて、岸田秀さんの著作にもハマりました。橋本治さんもずっと好きだったなー。
ただ、昔から実年齢よりもちょっと上めターゲットの作品を好むことが多くて、「小学生の時分に中学生向けのやつを読む自分」に酔っていたので、著名な児童書等をなぜか不思議と通ってないんですよね。
大学が文学部だったので、同級生には当然文学好きが多かったのですが、たとえばみんなが普通に世界観を共有してる『指輪物語』の話とかに全然ついていけなかった。
そして私は当初の希望通り、社会学を専攻しました。文学のことはあんまり研究してないので、卒業後も「文学部卒」という括りに納得しきれなかった部分がありますが、文学部卒です。
おっと、本編より前置きが長くなりがちだぞ。隙自語。
さて時は過ぎてそんな私に子どもが生まれ、面白いなと思ったのは、読書という行為を、子どもの成長によって追体験できる感覚です。自分が読んでいた絵本のことはほとんど覚えていないけど、そのぶん新鮮な気持ちで子どもに作品を選んだり、読み聞かせができています。
▽やっぱりネコ絵本が好き(1)『きょうのおやつは』
わが家に最初にやってきたネコの絵本は『きょうのおやつは』だったと思います。
見て、サクちゃんそっくり!(笑)
実は、義姉つまり夫のお姉さんは図書館司書さんで、上の子の出産祝いに5冊ほど絵本をプレゼントしていただきました。そのうちの1冊です。のちにいろんな絵本のことを知って、さすが司書さんチョイスだなと思いました。
(ちなみに友人にも司書さんがいるので、彼女も貴重な情報源)
これは仕掛け絵本で、鏡のように反射する紙に印刷されています。
2人の子どもも小さい頃から大好きで、何度も「これ読んで」とリクエスト。この絵本を読みながらおままごとをしていました。特にサクちゃんが登場しているのが面白いようです。作中の名前でなく、サクちゃんと読み替えて聞かせていました。
その証拠に、カバー写真にあるわが家の絵本はボロボロです。
▽やっぱりネコ絵本が好き(2)『ねえだっこして』
これは、下の子が生まれる前に買ったもの。
あら? あなたもサクちゃんでは…?
自分で選んで買ったくせに、読むと自分がせつなくなるのでなかなか開いてなかったのですが、下の子に「読んで」とリクエストされ、発声してみたら、ネコが「膝の上でなくても眠れるよ」というくだりでもう駄目でしたw
あんまり母親だけを神格化しないでほしいなという気持ちもなくはないですが、わが家の5歳も3歳もまだ、家族で散歩中に尿意を催してトイレを探しに離脱したとき「おがああああさあああぁぁぁぁん」と泣きながら私を探していたので、「いつまでそうして追ってくれるんやろな…もうじきにウザがられるんだ…」と想像したら、「君がいない」とか「もう探さない」が脳内に流れてきて、ZARD特集でした。
読み聞かせが終わってしんみりしていたら、二人は寝床を抜け出して、おとうさんがいる別の部屋に遊びに行ってました。まあいいよ、君らも30年ぐらい経ったらわかるよ多分。
▽やっぱりネコ絵本が好き(3)『ねこはるすばん』
これは1年ほど前に買った新たな名作!
子ども向けでなく、ネコ好き大人も楽しめる楽しい絵本です。リアルなようで、絶妙にディフォルメされた描写が秀逸。
娘はスイミングにも通っており、とにかく水場が大好きなのですが、この絵本で見た「銭湯」に興味津々。生まれて初めて「銭湯」に連れていったときに(ちなみにこの記事で触れた「末広湯」ですが)、絵本で見たのと同じ下町のお風呂屋さんの光景に大興奮していました。
それ以来、またこの絵本をリクエストするようになりました。
(余談ですが、娘はキンキンに冷えた水風呂に、好んで入ります。サウナにはさすが入れさせませんが。サウナは水ないし)
わが家には一時期「サクちゃん実は猫又説」が囁かれていた時期がありまして。たたずまいがネコっぽくないというか、体型のせいもあって妙な貫禄があるので、「大人が出勤したあとで家で二足歩行生活をしている」という世界線をわりと本気で支持している向きもあったのですが、いま在宅ワークで観察している限り、二足歩行してないですね?
でももしかしたら、私が保育園にお迎えに行ってる時間や、家族で出かけているあいだには、こっそり歩いてるかもしれませんね?
▽まとめ
カバー写真に含まれた絵本のうち、もう1冊の『100万回生きたねこ』はもう大ベストセラー絵本なので割愛しますが、これももう少し子どもたちが大きくなったら、きっと伝わるものがあるでしょう。
そういうわけで、生まれたときからネコと一緒に暮らしているわが家では、絵本のリクエストや読んでるときのリアクションから、やはりお子らもネコの登場する世界に特別な親近感を持ってくれているような気がいたします。
おしまい。
カバー写真 / 絵本とオリちゃん(2021)
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