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夏が終わった

7月終わりにみた
綺麗だったな、あの花火。

ほんの30分だけ打ち上げられた数々の花火は、
どれも一瞬で現れて、
一瞬で消えていった。
まばたきをしたら見逃してしまうほどのスピードで。

でも、
終わると空はすっからかんで、
「空っぽ」は、
もしかしたら花火が打ち上がったあとの空を指すために作られた言葉なのかと帰りの道で考えた。
そしてその空っぽも
時間が経つといつのまにかに虚無感に変わり、
私を包み込んでいた。

それからというものの、
あの時の虚無感は消えたけど、
7月にみたあの花火は私の記憶からは消えない。
別に考えないことがほとんどだけど、
ふとした時に蘇るんだ。
それも、永遠に美しいままで。

だから思ってしまう。
大切な誰かができた時には、
その人の花火になりたいと。
誰にも譲れない大切な時間も一緒に。

なーんて。
夏が終わって回顧する、今年の夏。

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