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【映画備忘録】LA LA LAND (ラ・ラ・ランド)

■あらすじ
女優を目指すもオーディションに落ちてばかりのミア。
ジャズが大好きなセブと出会い、恋に落ちる。
しかし、セブが加入したバンドが売れ始めたことによって、二人の関係も崩れ始める…

■雑感
印象に残ったシーンは、ミアが配役事務所から声がかかり、オーディションを受けたシーン。

女優だったおばのことを語り、歌うのだが、その内容にグッと来た。

『おばは私に教えた
少しの狂気が 新しい色を見せると
明日は誰にもわからない だから夢追い人が必要と

反逆者たちよ さざ波を立てる小石よ
画家に詩人に役者たちよ

そして乾杯を 夢見る愚か者に
イカれてると見えても
どうか乾杯を 破れた心に
どうか乾杯を 厄介な私たちに』

ーーー夢を追うことって簡単なようで難しい。

僕も中学生の頃、音楽で食べていきたいと思った。

でも、「どうせ親に反対される」「どうやって飯を食ってくのか」と、そんな夢さえ見てはいけないと、現実を自分に突き付けていた。

そうやって夢を追うことを諦めた僕にとっては、その時点で夢がなくなり、そのことがコンプレックス的でもあった。

だからこそ、夢があり、夢をまっすぐに追いかける人はキラキラ輝いて見える。

愚か者なんかに見える訳がない。

途中、「画家に詩人に役者たちよ」という歌詞が出てくる。

画家、詩人、役者、

こうした職業の人たちは夢を追い続けた人たちだ。

こうした人たちから僕たちは

パワーをもらったり、

背中を押してもらったり、

感動させてもらったりしている。

全く厄介ではない。

でも、ミアがそこまで悲観的なのが、夢を追い続けることのつらさを物語っているように感じた。

そして、そもそも、このオーディションを受けることになったのは、セブがミアを奮い立たせたからだ。

既に別々の道を歩み始めていたにも関わらず。

セブの愛だったのだろう。

このオーディションがキッカケで、ミアは女優として成功するが、セブとは別の人と結婚する。

それでも、ミアもセブも本当は二人で幸せになり、夢を叶えたかったと思い描く最後のシーン。

現実とのギャップが切なく、歯がゆい。

けれど、これが「現実」なのかもしれない。

本当に、人生とは、

人生とは、

そういうものなのかもしれない。

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