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消えそうなものがすきだった

わたしは、この時期がすき。

それはきれいな桜で街中が装飾されたよう、暖かい気持ちにさせてくれるから。生きたくない、いなくなりたいって想っていたあの日もいつもこの時期だったように思う。

昔はあまり植物には興味なんてなかった。花の名前はもちろんのこと、花言葉なんて調べたことなんてなかった。それが今では毎年、桜の開花時期を調べるくらいにはだいすきになっていて、未だにすきになれない自分の名前を桜を使いたいくらいすきになり、コンビニの桜スイーツの発売を待ち遠しく感じるくらいにまで桜、桜とうるさいくらいにまで気づいたらすきになってしまっていた。

そんなわたし、これで何度目かわからないくらい同じコンビニの桜スイーツを購入してきた。

ここまで桜がすきになったきっかけを探していても、これと言った理由なんてものはあまり思い浮かばない。そしていつからこんなにすきになったのかさえも。


うそ、ひとつだけ思い当たることがある。


それは、薄桜鬼をすきになってからだった。わたしはゲームが入り口だったけれど、それだけでも桜をすきになるのには十分な理由になった。桜の儚さという今すぐにでも消えてしまいそうな情景が薄桜鬼の世界観にマッチして、それと同時に幕末の時代ということで命の大切さを感じた作品でした。

そんな薄桜鬼のイメージから、桜には儚い印象をずっと持っている。

そして、消えてしまわないでと願うように毎年すこしでも多くの桜を見に行く。ここ数年はそんなこともできなくなりつつあるけれども。

そんなことを考えていたら、思った。桜の木は年中あるはずなのに、どうしてこの時期だけ桜に関心を持つのか。それはきっと桜の木ではなくて、桜の花がすきだから。人はきれいなものがすきだから仕方ないのかもしれない

人は目に見えるものだけが真実と思い、信じてしまいがち。でもきっとそんなことはなくて、目に見えないものこそ大切にしないといけなかったりする。それになかなか気づけない。

目に見えるものだけで判断してしまい、目に見えない部分なんて見ようとしてないことが多いのかもしれない。だからいろんな悪な感情だって生まれてしまうのかもしれない。

見たくないと拒絶してしまう前に、すこしでも見えない部分も見よう。



すこし、そんなことをおもった。

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