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【事例提示】フェミニズムがミソジニーを牽引する-前編

前置き(ここだけ敬語)

 当記事には、多少のラディカルな言い回し・表現が含まれます。苦手な方、嫌悪感を持たれる方はご注意ください。また、先に明かしますが、筆者はミサンドリーとミソジニーを合わせて持っていることを自覚している身です。しかし、それらの感情を以てして他人を深く傷付ける行為には断固として反対であり、基本的には、人は各々尊重されて然るべきと考えています。加えて、当記事はアンチフェミニズム系の言論と見なされかねないかもしれませんが、筆者はアンチフェミニストではないことも前以て明記しておきます。

序章

 今日日、オンライン上でフェミニストを自称している人、あるいはフェミニズムに親和的な人、ミサンドリストを標榜する人のうち、幾らかの人々の横暴は目に余る。

 勿論、全員ではないし、同時に周囲の迷惑も厭わず、身勝手な行動を取って回る人は、先に上げた特徴に寄らなくても存在する。逆に、先に上げた特徴に当てはまる方にも、穏健に活動されている方、一見過激に見えても、筋を通して自身の信念に則り、責任感を持って言論を発信されている方、多様化する社会の中で「正義」や「より良いもの」を求めて真摯に模索を続けている方はいらっしゃるだろう。しかし、他方で、女性の権利の保護や拡張を訴えながら、実際にやっていることはどうなのかという人間も、間違いなく一定数存在している

 当記事でスポットを当てるのは、彼・彼女等だ。彼・彼女等は大概において、自分の感情は全肯定してほしいようであるし、自分の気持ちや立場は察して理解して受け入れて配慮してほしいようであるし、他人の些細な言動には目くじらを立てる癖に、自分たちは平気で酷い態度を取って、他人に対し思いやりを持ったり礼儀を払ったりすることはなく、それが当然だとばかりにふんぞりかえっている。この所感は、筆者の実体験に基づく主観を交えてのものだ。

 だが、こう言っても、そういった人に絡まれた経験のない人にはピンとこないかもしれない。そんなに酷い人がいるのか、それはそういう態度を取られた人間の方が先に余程酷いことをしたのではないか、そう思われるのも無理はない。

 当記事では、つい最近、Twitter上でフェミニストを自称されている方と筆者の間で行われたやり取りを「事例」として紹介することで、こちらの疑問に一つの回答を提示する。決して、フェミニストを自称されている方が皆、このように振る舞うわけではないが、現実に存在する「ありふれた事例」を知って頂きたい。そして、フェミニズムによって、不条理に傷付けられる人間が存在する可能性に触れてほしい。もし、貴方が既に傷付けられた身なのであれば、どんなに立派な看板を掲げていようと、少なくとも彼・彼女等の無礼で粗野な振るまいに正当性はなかったという点に自信を持って頂きたい。

 一方、彼・彼女等が本当にそこまで「おかしな人」であれば、それは「相手にしなければいいのではないか」、そう考える人もいるかもしれないが、当記事のテーマは前後編に分けて執筆し、前編にあたる此方で「事例」を提示するともに、後編の記事ではその「事例」を引用しつつ、先の疑問にも答える形で彼・彼女等の姿勢の問題点を掘り下げるものとする。

事例ーPhase.1 発端とプロフィール

 今回、紹介する事例の発端は、筆者がTwitterにて、誰宛てでもなく呟いた内容に、何処からともなく現れた自称フェミニストの方(以下、仮称としてタッツーさんと呼ぶ)がリプライを寄せたことにある。

 ここで、双方のTwitterプロフィールを簡単に紹介しよう。まず、筆者のアカウントはこちらだ。

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 フォロワー120程度のごく平凡な私人のアカウントである。呟きの内容は、日常の些細な出来事や思索、趣味に関すること、何となくのぼやきなど、多岐に渡る。

 固定ツイートに「LGBTQ+」との文言が記載してある通り、筆者はいわゆる性的少数者であり、フォロワーはセクシャルマイノリティーという共通点のある方や、あるいは、筆者の雑多な呟きに興味を持ってくださった方、もしくはいつの間にか何となく相互になった、といった方が主だ。他に、特別に共有している主義思想などはない。

 他方、本来のユーザー名やアイコン画像、ヘッダー画像等、大半のプロフィール情報をこの場でそのまま掲載することは控えるが、タッツーさんのアカウントはこちらである。

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 筆者より少しフォロワーは多いが、こちらも平凡な私人のアカウントだろう。特筆すべきは、プロフィール欄にて「feminist」(フェミニスト)と明記されているところで、見たところ、TLもジェンダーに関する話題で埋められており、アイコン画像にも「#StopFemicide」との文言が添えられていた

 この「Femicide」という言葉もジェンダーに関連する用語のため、そちら方面に関心の高い人であることは判然としている。(参考:Wikipedia『フェミサイド』)

 さて、いよいよ、事例に入っていくが、始まりのツイート(タッツーさんからの初絡み)はこちらとなる。

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 「正の性欲・負の性欲」といった概念をご存知ない方には、初っぱなから意味不明で申し訳ない。少しだけ解説すると「正の性欲・負の性欲」というのは、2019年にインターネット上に登場し、一気に広まったジェンダー系の概念である。学術的な用語ではなく、ネットスラングの一種と言えるだろう。

 本来、本能的・生理的なメカニズムに依拠するものとして「性欲」と呼ばれてきたのは「性的対象者に対する希求的な感情」のみであったが、この逆に「性的対象になり得ない者に対する潜在的な嫌悪感・忌避感・拒否的な感情」もまた、ある種本能的・生理的なメカニズムに依拠して生じているのではないか、といった仮定から、前者を「正の性欲」、後者を「負の性欲」と呼称したものだ。(参考:以下引用)

 この概念は、登場当初から、主にフェミニストを自称する人々によって批判も受けており、一例としては「ことに女性から男性への拒否は、本能ではなく理性によって行われている。よって『負の性欲』なんてものは存在せず、感情で拒否されていると捉えるのは男性の被害妄想だ」といった主張がある。

 他方、先の画像から察せることかと思うが、筆者はこちらの「負の性欲なんてものは存在しない」といった論調には賛同していない。勿論、女性の行動の全てが本能的な感情のみに基づいているとは思っていないし、そういう受け止め方は他人の認知能力や知性を軽んじており、無礼だと考える。他方で「事象の原因の全てをそこに押し込めることはできない」という当たり前の前提の上で「負の性欲」なるものの存在を仮定するのは面白いと捉えており「正の性欲・負の性欲」との概念について、肯定的である。

 よって、先の画像でも「正の性欲・負の性欲」といったものが存在するという想定で、その内容の考察を誰宛てでもなく呟いている。そこに現れたタッツーさんだが、氏が引用でセルフRTしているツイートをクリックしてみたところ、内容は下記の通りであった。

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 元々は他の誰か、別の方のツイートを引用RTで批判した際に書いたものだったようだ。その上で、余程この理論に自信を持ったのか、自身のTL上で固定ツイートにし、どうやって辿り着いたのか、それまで一切の関わりがなかった筆者のところにまでやってきてリプライを送ったようである。

 それに対する筆者のリアクションはこちらとなる。

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「また、勘違いされている感じなんですかね」

 そりゃそうである。タッツーさんのツイートは、ほぼ明らかに筆者を「男性」と想定したものだからだ。筆者は過去にも度々オンライン上で「男性」と勘違いされてきたため、この引用RTは実に素直な感想であった。また、この引用RTには投稿直後、それなりに付き合いの長いフォロワーさんからも「また、勘違いされているっぽいね」といったニュアンスのリプライを貰ったので、自嘲を交え「笑ってくれ」と返している。

 筆者としては、この時点でタッツーさんの言い分には特に興味もなく、ここでスルーされていたら追いかけるつもりもなかったのだが、果たして、タッツーさんはこのツイートにリプライを送ってきた。以下、次章に全文を掲載する。

事例ーPhase.2 最初のラリー全文

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 当該スレッドの内容はここまでだ。最初の「あ?」からDQN臭が凄まじいが、タッツーさんにその態度を恥じる素振りはなく、それどころか、続けて平然と赤の他人を「お前」呼ばわりし「きっしょ」と暴言を吐いている。もしも、現実でこのような人に遭遇したら、少なくない人が、まず奇人か野蛮人などの「関わってはいけない」タイプと認定するだろう。

 しかし、残念ながら、今日日、オンライン上でこのような人は珍しくない。それも世捨て人の奇人か野蛮人を自称する人ではなく「フェミニスト」を自称する人、あるいはフェミニズムに親和的な人、女性の権利の保護や拡張を求める人々がこのように振る舞う様を筆者は多々見てきたし、過去にも他の人に似たような言動を取られたことがある。

 つまり、知っているし慣れっこだからこそ、今さら傷付くこともないわけだが、これが他の人だったらどうだろう。今、小中学校では「男女平等」を正しいこととして教えており、世間では「女性のつらさに理解を」とか「女性の社会進出を推進しよう」等と叫ばれている。そして、そういったものを推進するにあたり、少なからず立役者として認知されているのが「フェミニスト」のはずだ。

 だが、実際には「フェミニズム」という輝かしい看板を掲げ、このように傍若無人に振る舞う人間がいる。そこの認識に暗い人が今回の筆者のような目に遭ったらどう思うだろう。混乱し、傷付きかねないのではないだろうか、と筆者は思う。

事例ーPhase.3 引用RTで怒りの表明

 このような人が沢山いるという事前認識があるからこそ、ここまでに掲載したタッツーさんの言動に対し、筆者は傷付くこともなかったわけだが、他方で、彼・彼女等の横暴に危機感と多少の怒り、深い軽蔑は今も抱いている

 また、個人の感情としても、突然、突っかかられてこのような態度を取られることに、当たり前に不快感は覚える。そこで、先のリプライが1時間弱途切れて、話に区切りがついたのかと思いかけたタイミングで返したリアクションが次の通りとなる。賛否は分かれるかもしれない。

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 つまり、宣言の上でスクリーンショットを公開し、ストレートな批判と悲嘆を述べた。「退廃した人間性」など、普通に酷いことも言っているし、ミソジニーを持っているとの告白も添えてある。無論、いきなり、やくざのような絡み方をされた上で、暴言を吐かれなければ、筆者の方から進んで、異なる意見をお持ちの方にそういった発言を向けることはなかっただろうが。なお、引用RTで宣言をしたのは、以下の理由による。

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 そして、順番が前後してしまったが、先の筆者のツイートに対するタッツーさんの反応は次のようなものだ。再度ラリーとなったため、また次章にまとめて全文を掲載する。

事例ーPhase.4 最後のラリー全文

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 ここでリプライが途絶えたため、タッツーさんとのやり取りは以上となる。

 どう感じられたかは人それぞれだろう。当たり前だが、筆者としても「自分は完全に正しい」等と思っているわけではない。だが、それにしたって、タッツーさんの行動は当たり屋のようなものだと思うし、続けられた振る舞いは極めて稚拙で醜いと言わざる得ない。繰り返して、このような傍若無人な人間は何もカテゴリーで限定はできない。下品で簡単な受け答えもできない人間は何処にでもいる。それこそ、老いも若きも性別も問わない

 だけれど、オンライン上で「フェミニスト」を自称する人、あるいはフェミニズムに親和的な人、女性の権利の保護や拡張を訴える人々のうち、一定数の人間が常態的に方々でこのように振るまって回っていることに対して、筆者は特異な危機感を抱く。後編で詳しく述べるにせよ、短く言うのであれば、当記事の掲題の通りであり、次のスクリーンショットで述べている通りだ。要するに、彼・彼女等が「フェミニズム」を掲げているからこそ、彼・彼女等の言動は、単なる一奇人の言動として留まらず、アンチフェミニズム、引いてはミソジニーの親ともなりかねないのではないか、という危機感である。

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 加えて、このような傍若無人な振るまいを「フェミニズム」や「女性の権利」といった看板の下で行う人がいること、それはもっと認識されていいのではないか、とも考えている。経験に基づいて言うが、今の日本には「フェミニズムに傷付けられた人」の行き場所があまりにも少ない。ゆえに、こういった横暴の事実を告発していきたい思いもある。

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 事例の紹介は以上となるが、後編の記事では、オンライン上で「フェミニスト」を自称する人、あるいはフェミニズムに親和的な人、ミサンドリストを標榜する人たちのこのような振るまいが、大局的な視点から考えて、どのような問題をもたらすか、その背景には如何なるものがあるかを考察し、掘り下げるつもりだ。今回の事例に照らし、このような人たちがよく使うやり口についても書きたいと考えている。

余談

 前編の最後に余談となるが、一連のやり取りの後、再度、タッツーさんのTLを拝見したところ、たまたま次のように呟かれているのを目撃した。

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 このタイミングで「自身の評価が」という言い回しも少々引っ掛かったが、何でもタッツーさんはかの著名フェミニストにして、アクティビストの石川優実さんと同年代らしい。

 さて、石川優実さんはお幾つだったろうか。検索結果がこちらである。

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え、30代半ば!?

 ぶっちゃけてしまうと筆者より年上だ。初対面の人を前に敬語もまともに使えず、言動は支離滅裂で二転三転し、簡単な受け答えもできなくて、同じことを繰り返し言われてようやく呑み込める程度の認知能力、赤の他人に暴言を吐き、他人のツイートにリプライを重ねておきながら「ただの感想」と宣う身勝手さ、自分が一見で理解できない引用RTをされたら「迷惑行為」だと駄々をこね、「他の人であれば理解できた」もしくは「一問一答であっさり理解できた」文章を「これが理解可能な文章だと思われているとは、やばい」と言い出す知性の低さ、それに加えて、他人の知性は思い込みありきで馬鹿にできる厚顔無恥っぷりを以て、何とお歳は筆者より上の30代半ば。

 こりゃもう、こんなツイートを呟かざる得なかった。

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 それでも、悪質な人はもっと悪質だし、言いたいこと言ってブロックしまくる人も多い中ではまだちょっとマシな方なのかな。最後、ちょっと悪口言い過ぎた。ごめん。

 ご当人から抗議があれば、受け付けます。(※2)

注釈

※1:当noteのヘッダー画像はフリー画像/写真素材提供サイト「ぱくたそ」さんから借用。

※2:当記事のコメント欄のみならず、筆者のTwitterアカウントは、たまに鍵をかけることもありますが、基本的にDMを常時開放しています。

 


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