はじめに - XRISMでは、宇宙の何を調べるの?
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はじめに - XRISMでは、宇宙の何を調べるの?

宇宙は一見、冷たくて暗い空っぽの静かな世界に見えます。しかし宇宙からの微かな X線を観測することにより、宇宙は数千万度のプラズマやブラックホールからのジェット、光速の 99%以上の速さで運動する超高エネルギー粒子などに満ち満ちた熱く激しい世界だということが分かってきています。

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XRISM 衛星は X 線の「色」をより鮮明に測定できるカメラ Resolve と、満月 1 個分の空の範囲を一度に観測できるカメラ Xtend を搭載しています。XRISM の一番の特長は、この「色」を見分ける力です。

X 線にも目に見える可視光と同じように色があります。

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夏の夜空を彩る花火は、様々な金属が熱せられたときに出る特有の色(「炎色反応」と呼ばれる現象)を利用しています。

これと同じような仕組みで、高温ガス中などで強く熱せられた元素は特有の X 線の色で輝きます。したがって、XRISM はどのような元素がどのような状態でどのくらい存在するか知ることがとても得意なのです。

X 線の色を見分ける能力を使って、XRISM 衛星は様々な宇宙の謎に挑みます。謎は大きく分けて 3 つ。題して「謎(1) 銀河団の設計図」「謎(2) 宇宙のレシピ」「謎(3) 時空のはて」です。それでは、それぞれの謎に XRISM がどう迫るか、詳しく見ていきましょう。​

(執筆:馬場 彩)

▼XRISM公式ウェブサイト


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X線分光撮像衛星XRISMは、JAXAが、NASAや世界中の大学・研究機関と協力して開発を進めている衛星です。2022年度中の打ち上げを目指しています。noteでは、X線で観る宇宙の魅力とプロジェクトに携わるエンジニア・サイエンティストの話題をお伝えしたいと思っています。