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『邪馬台国世界大戦』序章・ライナーノーツ

おれだ。そういうわけで、ライナーノーツだ。毎度序章が終わるばかりで全体が終わらんが、気にするな。こんな大風呂敷をそうそう畳めるか。気長に待て。一話一話の解説はめんどいのでしない。

これは聖杯戦争候補作の卑弥呼のやつから思いついた。とにかくメチャクチャにやったところ世界中に卑弥呼が出現したので、おれが苦労するはめになった。インガオホー、自業自得だ。そのうちなんとかする。また序章が勢いに乗ってあまりに早く終わったので、次章冒頭を付け加えて補完した。

以前も書いたが、おれは邪馬台国は普通にヤマト、奈良県にあったと考えている。かつては安彦良和の漫画『ナムジ』や『神武』の影響で日向説に説得力を感じていたが、後からいろいろおれなりに調べた結果、学術的には畿内説に完全に軍配が上がっており、九州説や東遷説は怪しいぞ、とわかるようになった。在野のやつらが何をどう言い立てても、専門の学者に勝てるような説だとは到底思えないのだ。ロマンや小説や観光業で歴史に茶々を入れてくるやつらはめんどくさいし、政治や宗教になってる連中は荒らしBOT野郎ばかりで全く議論にならない。説があることは事実だが、正しいかは別だ。

邪馬台国は女王の都の所在地であり、国全体は倭国、あるいはだ。卑弥呼の時代は三国志の時代で、おれが持ってる正史にも出て来る。邪馬台国論争をしているやつらは史書全体を読んだことがあるのだろうか。史記から始まるいわゆる二十四史でも、方角や距離の間違いとか誇張は山ほどあるし、史書にあるからって本当だとは限らない。考古学で証明できるところは証明していき、あとは論理的に正しい方へ推測を詰めていくしかない。それが学問だ。過去へタイムシフトできるようになれば一発でわかるのだろうが。

さて、小難しい話はこのぐらいだ。こういう邪馬台国論争を徹底的に茶化してパルプにした。なにしろ方向と距離(当時の1里は434mだ)をそのまま辿っていくと、邪馬台国はパプアニューギニア奥地マッドメンだ。天岩戸はオンゴロの岩だ。古史古伝や偽史などトンデモネタもガンガンブチ込んだ。木村鷹太郎とか竹内文書とか、契丹古伝とか江戸しぐさの話が全部現実だとしたらどうだ?ヤバいパルプになる。そういうことだ。悪魔くんも特に松下や山田はトンデモパルプな世界で戦っている。おれは昔へんな電波を受けてこんなものを投下したことがあるが、あくまでパルプだ。鵜呑みにするな。

大風呂敷を広げすぎたので全然終わっていないが、ある意味世界が終わっている。マッポーカリプスだ。忍殺本編や鬼太郎6期でもあんな感じだし、アポカリキシ・クエイクでも軽率に世界が滅びそうだ。おれは終末論者ではないが、そういうのはネタとしてすきだ。娯楽、カタルシスとしての終末論は実際に大破局が来るまでいつももてはやされ、カネやパルプになるだろう。だがいいか、鵜呑みにするな。信頼できる書籍をしっかり調べ、信頼できる専門家の意見をいろいろ聴いてから、おまえなりの結論を出せ。時々アップデートしろ。そしてそれを押し付けるな。健全な論争、ディベートや、こういう意見もあるよというならそれでいい。混乱を煽動するな。教祖やメシヤになるな。洗脳するな。白い粉を撒くな。そういうのはパルプで充分だ。

【続くかもしれない】


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