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ときめきメモリアルが私に教えてくれた大切なこと

※注※
20年以上前の記憶を掘り起こしているので記憶違いがあったらごめんね。TOP画像はコナミの公式サイトからお借りしましたよ。

コナミが「メタルギアソリッド5」を最後に家庭ゲーム機事業から撤退したことは、みなの記憶にも深く刻まれているだろう。「メタルギアソリット」は面白い作品だった。ステルスゲームとして、「そこまで忠実に設定と操作を組み込まんでも!」と言いたくなるほど、芸の細かい作品だった。だが、あえて私は声を大にしていいたい。コナミの傑作は、元祖ギャルゲーの「ときめきメモリアル」に違いない、と。このゲームの名を知らぬゲーマーは日本のどこを探してもおるまい。もはや、伝説の作品である。

私が「ときめきメモリアル」で出会ったのは小学校3年生のときだったと思う。当時はすでにプレイステーション2が発売されており、画期的なゲーム画面の画質向上!操作性向上!ロード時間向上!に世界が湧いていた。そんな中、何を思ったのか姉は「ときめきメモリアル」のソフトを中古で買って帰ってきてずぃっと私に押しつけた。どうやらクリアができないので変わりにやれ、と命令されたらしかったのだ。

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ここでときメモを知らないかたたちのために、ゲームシステムをざっくり説明する。簡単にいうと主人公の能力を育てるコマンドを選んで育成しつつ、好みの女の子とデートをして高感度を上げながら、卒業式に告白されることをゴールにしたゲームである。

正直に言おう。小学生の私には退屈なゲームだった。

なぜならひたすらぽちぽち決まったルーティンタスクのようにボタンを押すだけの「作業」だったからだ。確かにゲームの女の子はかわいい。たまにグラフィックイベントがあると「おおー」と歓喜する。しかし、所詮は高校生の色恋沙汰である。色気より食い気の小学生には、マリオやドンキーコング、ボンバーマンのほうが分かりやすかった。

加えて、「しおりちゃん」の塩対応に、凹みに凹まされた。

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こちらのBLOGより画像引用しました😅

下校時に一緒に帰ろうぜ、と誘えば「恥ずかしいから」と断られ。土日にデートに誘っても、冷たくあしらわれ。それもそのはず、詩織ちゃんは学園のマドンナ。頭脳明晰・容姿端麗、フルスタック美少女なのであった。そんな女の子が幼なじみなんて……と淡い恋心を抱くのもつかの間。自分も同等レベルの男の子にならなければ、相手にもされない。デート中に間違った選択肢を選んだ日にゃ、親にもこんなこと言われたことないぜなセリフが返ってくる。

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こちらのBLOGより画像引用しました😅

お前たち本当に幼なじみなのか……?と疑問に思うのも不思議ではない。もう詩織ちゃんなんて知らない!と下校中にこちらが無視を決め込めば、なぜか彼女の「傷心度」は上昇していき、気がついたときには感情が「爆発」してて、周りの女の子にも嫌われる羽目になる。たかが、ギャルゲー……されど、ギャルゲー。そんなところだけリアルにせんでも、と思ったのは私だけではないだろう。

何度やっても詩織ちゃんに好きになってもらえない。私の自尊心は崩壊しかけていた……。あげく、当時、苛烈な恐怖政治をひいていた姉の命令は絶対だった。楽しくもないゲームを徹夜でやりながら、時折うたた寝をしては飛び起きる私に、またしても悪魔は囁いた。

「伊集院レイって攻略できるらしいよ。」

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学園一のイケメンくんである。まるでポケットモンスターのシゲルくんのようなキャラクターである。加えて、なぜか主人公への当たりが強い。ことあるごとにディスってくる。

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こちらのBLOGから画像引用しました😅

この嫌な奴に土日のデートの電話をかけまくる、というドMの所業をこなしたのである。

伊集院レイのセリフ集はこちらをどうぞ

「伊集院だが。何だ君か、何のようだね。あいにく僕は、君のような暇人じゃないんだ。それじゃあ、失礼するよ。ガチャ。」
「何だ、また君か?相変わらず暇なようだね。僕は、君をかまっているほど
 暇じゃないんだがね。少しばかり、時間を割いてあげよう。」
「何だ、また君か?相変わらず暇なようだね。まあ、貧乏人がなけなしのお金で、電話をしてくれたんだ、話の一つでもしてやろうじゃないか。」

信じられるか……こんな電話を3年間掛け続けたんだぜ……。
ちなみに育成コマンドで失敗ばかりしていると。

「いくら努力しても、一生僕にかなうことはないのさ。」
「無駄なことを…。せいぜい頑張りたまえ。」
「君がそんなことをしても全くの無意味だ。無駄な努力はやめたまえ。」「そんな事をしても、女の子の気を引くことなど、できるはずもない。」「庶民は無駄な努力をしたがるものだな。」
「頑張ってるつもりだろうが、まったく無駄だ。これだから庶民は…。」「報われぬ努力を…。」
「庶民とは悲しいものよ。そんな努力をしなければならないとはね。」

とまぁ完膚なきまでに自尊心を叩きのめしてくれるのが伊集院くんです。

しかし、卒業式にサプライズがあった。まだまだピュアピュアの民だった小学生の私は、伊集院くんの伏線に何ら気がつくことなく、ドМな主人公どうかしてるぜ……と純粋に思っていた。だから、エンディングにあんなサプライズがあったなんて思いもよらなかった!

ときメモが私に教えてくれた大切なこと。
そう。ひとは理不尽なことでも耐え忍ぶことによって、サプライズをもらえるのだ。


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