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新規事業・起業におけるやりたいことと現在地の間②

「話そうよ」は照れくさいから。お茶が入ったよ、お父さん。

京都府茶協同組合の広告

京都府茶協同組合さんの広告。すんごいい。
広告論を、って言う気はないので自分の感じたことを。

直接だと言いにくいけど、目的を果たす時にそばにあるものでOKもらって、結果目的を達成する。
軸を変えることで相手の行動を無理なく変えられる、変わるっていう表現方法もいいかも。
お互いの導線上にあるものなので、唐突感もなく無理がない。
間合いを読んで、その瞬間に一番いい手段、ツールを。

事業の伴走支援をしている最中、よく議論になるのがフレームワークかカオス突っ込めか、そのあいのこか(決してv.s.ではなく場合場合だ議論)があります。
フレームワークはググったら山ほど出てきて、伝統的なもの流行りのもの、さまざまあり、使う前提、タイミングや、フレームワークの中のフレーム間の関係性や順番などもそれぞれ。

前回の投稿で目指す世界と現在地の間のグラデーションの話を書きましたが、大きな枠組みで好きなことをやってください、行動こそ全てでカオスな世界満載です、と伝えても、とはいえ皆さんリーンキャンバスとかバリュープロポジションとかはやはり人気が高くかなりの高頻度で多用されます。もちろんフレームワーク自体は僕らも使いますし素早く早く解答を出す、迷う、限界を知る、と言う意味でも大事です。

ダニングクルーガーの曲線

フレームワークは武器なのでたくさん知ってて損はないわけです。で一旦めちゃ知ってる、いける!って思えてきます。
これはちょうど、ダニングクルーガーの曲線に近いかもしれません

HR BLOGより(URLは上記参照ください)

①最初に少しの知恵を得た時は、完全に理解したような気持ちになって
「私は優秀だ!」と自身に満ち溢れています。
馬鹿の山(Peak of “Mount Stupid”)とも呼ばれます。
②もう少し学びを進めると、全体の大きさを知って
「まだまだ足りなかった」と自信を失っています。
絶望の谷(Valley of Despair)」とも呼ばれます。
③更に学びを進めると、成長を実感して
「少しわかってきた」と自信を持ち始めます。
啓蒙の坂(Slope of Enlightenment)」とも呼ばれます。
④更に学びを進めると、知恵が成熟して
「これは得意だが、これは得意ではない」と正確な自己評価が行えるようになります。
継続の大地(Plateau of sustainability)」とも呼ばれます。

メタ認知

またこのブログによると、このダニングクルーガー効果に陥ってしまう人は”メタ認知”の欠如です、とあります。

細谷功「メタ認知トレーニング」

メタ認知、といえば細谷さんの「メタ認知トレーニング」。自分が知っている範囲外の世界がある、と言うことです。幽体離脱的な。
自分が知っている以外の世界を把握するための「仕組み」を作らないとそもそも情報が入ってこないわけです。自分は一生懸命情報をキャッチしようと思っていてもそこには入ってこない世界があるので。
なのでこの指とまれ方式的な情報収集、情報に詳しい人との接続、全く関係ないと思われるセレンディピティを享受できる世界にいく、偶然の出会いを否定しない、など色々あると思います。

で、ダニングクルーガー的には絶望の谷、ってのがあって徐々に自信を持ち始めるまで学習を進める。もちろん絶望の谷で相当な数の方々が離脱することも予想されます。
が、ケチョンケチョンになっても、自分がやりたくて好きでやる必然性があるならやるでしょう。
このグラフの形、ハイプカーブにも似てますね。意味づけも近いかもしれません
日本にも、「守破離」がありますね。また勘九郎さんの型破りにも近しいと思います。

非連続の場所に来た時

一旦この、絶望の谷、守破離の破、型破りは過去の延長線上からは一旦離れます。非連続、S字です。
では、次の連続にジャンプする術、アイデアを考え出すフレームワークはあるのか?あまり見つけきれていません。

が、いくつかないことはないと思います。(これフレームワークがいい悪いって言う議論ではなく考える術としてあるのでご紹介する、という体です)
ピボットパターン業界破壊企業起業家のこれまでの意思決定の感想戦をする(再現性ないです)、を参考にしてみる、と言うのも手かもしれません。(あとで思い出したので追記のnoteも作りました)

ピボット10パターン集

一つはピボットのパターン集です。10パターンあります。

ピボットとはビジョンは変えないが戦略を変える、と言うバスケのピボットのビジネスバージョンです。
仮説検証をしていて、当然「仮の説」なので脈なしの場合も当然にあり得ます。その際に他の策を寝る際の1つの考え方です。

本来“ピボット”とは事業を行う上での仮説が崩れたことが検証されたがための苦渋の選択である。
ピボットとは失敗の原因を突き詰めたうえで、サービスの舵きりをどうするのかが重要であるからです。

株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ 高宮 慎一氏

このピボットせざるを得なくなった時のガイドラインもあります。

                        東京大学FoundX ディレクター 馬田 隆明氏

多くの方が知っている大企業も、今の事業と祖業は異なっているものが多くありました。

任天堂やAmazonは有名かもしれません。DHCはDaigaku Honyaku Centerで今でも書店の英語の棚にはDHCのたくさんの本があります。

業界破壊企業を参考にする

もう1つは業界破壊企業の事例を参考にする

                                   CNBC Disruptor50

CNBCが毎年発表している「Disruptor50」です。既存の業界をスタートアップなどが破壊しているのを紹介しています。どの業界をどのスタートアップがどう破壊しているか、を紹介してくれています。

例えば配車サービスのGojek(ゴジェック)gojek。今はEコマースTokopedia(トコペディア)が合併してGoTo(ゴートゥー)になっていますが、ライドシェアから始まりいろんな業界をディスラプトしています。

Apeelは野菜が自身を保護する部分からオイルを抽出し、スプレーとして野菜に吹きかけることで、野菜の鮮度を維持する技術を開発し、農業、農産物業界を破壊しています。
今年(2022年)に入って地合いが悪くなってきているもののこの2年は異常なほどのスタートアップの盛り上がりでした。革新的な技術に莫大な資金の裏付けがあり急成長しています。

企業の感想戦

縦軸は時価総額でこのクネクネは何で下がったか何で上がったのか、の1つの事例です。これはメルカリ社内だけの施策ですが外部環境の変化はまた別です。調子が良かったがこれは内部の施策で良かったのか地合いに乗っただけなのか。

これはまた綺麗な右肩あがりのチャートですがサブスクへの転換が大きな天気になったようです
この辺りの企業分析は大量にあるのでまた別の機会に載っけていこうと思います。

この連続から非連続に変わる、直線が曲がって違う角度になる、そのきっかけは予定不調和だと思います。そうなる原因も外部環境の変化を受けたものだったり、もちろん内部的なものもあると思います。そこはその企業それぞれだし前提も外部環境も変数だらけなのでわかりません。
再現性が高いものはパターン集としてフレームワークになり、変数多くカロリー高く再現性の度合いがほぼないものも当然あります。
差別化戦略でフレームワークを駆使して作成したら他社と一緒になったとは結構笑えない笑い話だと思います。ロジカルに正しいのでその解になるのですがそもそも論として破綻しています。

再現性の高低の間のグラデーションのところのご支援の手段はそれこそ人や金融やさまざまなご支援の形態があろうかと思います。
またそのあたりの支援策については別途記載していこうと思います。
今日はこの辺りで。


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