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子供の頃、納得のいかなかったシーン

どーも、しゃびです。

昔観た映画や小説を今になって観返してみると、ぜんぜん印象が違うことってありせんか?


学生の頃、大好きだった映画を久しぶりに観てみたら、あんまり面白くなかった。
また、当時はすごく嫌いだった映画をふと観直してみたら、すごくいい映画だった。




『魔女の宅急便』は、子供の頃から大好きな映画だ。でも、当時ずっと腑に落ちなかったところがあった。

それは、ラストシーン。

飛行船から落ちたトンボを、主人公のキキが助けるシーンだ。間一髪、落下する手を掴むことに成功し、2人はふわふわと地上に降りる。

大歓声が上がる。

2人は観衆の声援に応える(トップ画像のシーン)


ん?2人?
なんで、トンボも??

トンボがいけしゃあしゃあと声援に応えてることが釈然としなかった。

トンボは飛行船から手を離しそびれて飛ばされ、大騒動を引き起こした張本人だ。むしろ申し訳なさそうにするべきところなのではないか。小学生のぼくは本気でそう思った。

そもそも彼は、危険極まりない自転車走行に人を巻き込むあたりからどうかしている。車に跳ねられでもしたら、どう落とし前をつけるつもりだったのだろうか。

そのように思ってた。

トンボおかしくない?って。


大人になって観返したら感じ方が変わっていた。
キキがトンボを助けていると同時に、トンボがキキを助けていたのだった。

当時の宮﨑アニメにはそのような役回りがたくさん出てくる。となりのトトロのカンタは、自分が代わりに七国山病院に行くと言ったくせに、おずおずと引き返してくるし、ラピュタのバルスはパズーが一緒に言っても意味がないし。

役に立ってはいない。むしろ迷惑だったりもするけど救ってる人たち。

人を救うとは、物理的な活躍のことだと思っていた当時のぼくには、彼らの価値が理解できなかった。


ぼくが成長するにつれ、精神的に救われた経験が増えた。
人の繋がりとはそんな単純なものではないと知った。


助けられることによって助けていることもあると分かった。



デッキブラシにまたがるキキ。


「飛べ!」


人は飛ぶのが一番難しい。
飛ぶとは「自意識から自らを解放すること」

自由人とんぼは少女を自意識から解放させたヒーローなのであった。


※トップ画像は、スタジオジブリさんが提供してくれているフリー画像を使わせていただいてます。
https://www.ghibli.jp/info/013409/


おしゃべり版もあります。
良かったら聴いてみてください。




これを読んでいるってことは、投稿を最後まで読んでくれたってことだね。嬉しい!大好き!