見出し画像

 がん闘病日記 著:森永卓郎

 すっごく読みやすい本だった。けど、森永さんの最後の人生の振り返りのような本になっていて、結局お金より大切なものは家族って事なのかなと理解力の浅い私にはわからなかった。

 好きな事を好きな時に自由に遊んで来た。と書いてある。森永さんは良い時代を生きた人だなと羨ましくなった。経済のシンクタンクで当時のパソコンをイジって遊んでた時代。営業でおば様方に可愛がられた時代。バブル期を経験してるし、年金も十分貰えるようになった。

 要介護3なのだが、今が一番奥様と一緒に暮らしていると実感されてるようだ。医師の診断は皆膵臓がんステージ4だと言われた森永さんだが自由診療で血液パッチをアメリカに送って診断してみると膵臓のマーカーは正常だった。原発不明がんに変わり、保険診療でオプジーボが使えるようになったと書いてある。医者がみんな間違えてたし、抗がん剤で苦しんで、妙薬に救われて助かったようだ。その妙薬は生産中止になる恐れがあるとして掲載されていなかった。

 体重が5kg減って、担当医に人間ドックを受けた方が良いと言われ人間ドックに行って間違いの膵臓がんステージ4と診断されたのだ。抗がん剤治療をしなきゃ妙薬に頼る必要も無かったかもしれない。健康診断も何もかも、あてにならないんだなと思った。私は両親が他界したら健康診断を受けるのも辞めようかなと思ったくらいだ。

 タバコを一日5本程度だが今も吸ってるそうだ。歌手になりたい。歌人になりたい。童話作家になりたいと。夢が幾つもあって童話の挿入までこの本にはあった。連日激務の仕事三昧な生活を送っていた森永さんだが運が良くてテレビやラジオ、また大学生を教える教授職に就いていたが全部仕事を遊び感覚でやってたまたまのご縁が重なり今の状態があると言う事だ。死後の世界は無いと思ってるって書いてあるし、やりたい事はやって来た人生だったと振り返っている。

 ただ、そんな中息子さん二人も軌道に乗ってちょくちょく帰って来るみたいだし、自分の父も毎日新聞の海外支社で働いていて嘘のつかない人だったと、嘘のつかない人間でいた事が息子さんらに父の背中を見せた事になったようだと書いてある。実際そうなのだろう。次男の方は露出してないが康平さんは良い人だもの。Twitterでフォローしてるし、立派な経済アナリストになっている。

 買った人だけのお楽しみにしておきたいのだが巻末に付された句は身に迫るものがあったのでシェアしよう。

 満開の一瞬終えた花びらが 最後の力で 湖面漂う

今日もコンビニにコーヒーとタバコを買いに行きます。私の唯一の楽みです。奢ってくれた方はフォローしてイイねしてコメント入れさせて頂きます。それくらいのお返ししかできませんが、ご支援して頂けると幸いです。