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『アーモンドという本』

本を読む事が好きな私はよく本屋に行く。

好きというか、家に引きこもっていて趣味もない私は本を読む事くらいしかやる事がない。

そこで出会ったのがアーモンドという本。

あらすじを公式サイトから引っ張ってきたので説明すると、

「扁桃体(アーモンド)が人より小さく、怒りや恐怖を感じることができない十六歳の高校生、ユンジェ。
そんな彼は、十五歳の誕生日に、目の前で祖母と母が通り魔に襲われたときも、ただ黙ってその光景を見つめているだけだった。
母は、感情がわからない息子に「喜」「怒」「哀」「楽」「愛」「悪」「欲」を丸暗記させることで、なんとか"普通の子"に見えるようにと訓練してきた。
だが、母は事件によって植物状態になり、ユンジェはひとりぼっちになってしまう。
そんなとき現れたのが、もう一人の"怪物"、ゴニだった。激しい感情を持つその少年との出会いは、ユンジェの人生を大きく変えていく──。」

興味を持ったのは表紙。

表紙の少年の顔が妹そっくりだった。

この本は結構有名で知ってる人も多いと思う。

外の世界と遮断されてる私はまったくしらなかった。  

内容もよくわからず表紙だけが好きで買った。

私はだいたい本を買う時パケ買い派だ。

簡単に言うと感情がわからない少年の話だった。 

自閉症と少し近い話なのかなと私は思った。

読ば読むほど共感の嵐だった。

お母さんが一生懸命普通の子にみえるように育てようとする所とかおばあちゃんがとても若々しくて強くて考えがしっかりしてる頼りがいがある所とか。

私は実はおばあちゃんが少し苦手だった。

自閉症だとわかった途端に態度が変わってしまったから。

私はそれが悪い意味で変わってしまったと最近までずっと思ってた。

アーモンドに出てくる少年のおばあちゃんは少年の事を「怪物」と呼んでいた。

それはでも悪い意味じゃなくて愛情がこもった愛称だった。なんとなくわかる気がする。

私のおばあちゃんも私と妹の事を諦めてはいる。

私のおばあちゃんの家は代々続いてるような学歴や表向きを大事にする家。

そんななか学校は中退しただけでなく障害者そんなの恥晒しでしかない。

そういう思うのもわかる。この本を読んで少しわかった気がする。

おばあちゃんはそういう気持ちだけでなく「私達にはもう辛い思いをしなくていいんだよ」と楽になって欲しいから期待するのをやめたんじゃないかなと。

おばあちゃんもお母さんも変わってる事は悪い事じゃない。それどころか天才だと褒めてくれる。

せめてそう思いたいだけかもしれないけど、私が愛されてることに変わりはない。

とても幸せな事。自閉症に生まれた事。いい家族に会えた事。とても恵まれてるなと思う。

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