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7月の転機、そして現在

 今年は、私にとって大きな転機が二つあったと思っている。

 ひとつは、3月〜6月に通った職業訓練校。メンタルヘルスについて系統立てて学んだこと、そして年の離れた友達ができたことが大きい。このときのことはnoteでもたびたび触れているので今回は割愛する。

 もうひとつは、7月下旬の出来事だ。土木系雑誌の編集職に転職したことは以前も書いたが、同時期にプライベートでもその後の交友関係が変わる出来事があった。

 7月のある日のこと。「7月下旬の週末に、何人かで高尾山への登山に行かないか」と友人から誘われた。その日は、職業訓練校で知り合った人の娘さんと一緒に美術館に行く予定があったので断ってしまった。ところが、この娘さんが体調を崩したとの連絡があり、私は登山に行けるようになった。
 あまり知られていないかもしれないが、私は登山が嫌いではない。というか好きなアクティビティに入る。この友人とも一度、2019年末に高尾山に行ったことがある。コロナ禍でご無沙汰だった中、登山の予定にはテンションが上がった。

 2019年に行った時とは、半分ほどメンバーが違った。初対面の人もいれば約5年ぶりに顔を合わせる人もいた。久しぶりに使うアウトドアグッズに戸惑ったりもしながらも、この高尾登山はとても楽しいものとなった。

 そして──この登山をきっかけに、何故か私たちは月に1〜2度のペースで遊ぶことが恒例となった。
 まだコロナが落ち着かない時期でもあったので、換気のいい屋外を中心に遊んだ。特に、あるメンバーが見つけたという屋外の休憩スポットが、まるで「秘密基地」と言えるような立地に存在し、まち歩きをしたあとはこの「秘密基地」で軽くお菓子をつまんだり、お酒やコーヒーを飲んだりするのが恒例となった。

 大人になると、月に1〜2度会うというのは十分「頻繁に会っている」メンバーになると思う。まさか大人になって「秘密基地でお茶をする」なんてことをするなんて、一体誰が予想していただろうか。

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 私を登山に誘ってくれた友人とは、社会学を学ぶ人が中心となって集まる自主勉強会がきっかけで2018年頃に知り合った。そのような事情もあり、ここのメンバーは社会学と経済学に詳しい人が多い。今年、学術書を出版するメンバーもおり、登山のときには学術系出版社の特徴の話で盛り上がることもあった。

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 7月下旬の、高尾登山をした日。奇しくも、私は数日前に出版社に転職したばかりだった。そういったタイミングもあり、みんなと仲良くなりやすい状況だった、というのもあったかもしれない。

 友人が登山に誘ってくれなかったら。美術館の予定がキャンセルされなかったら。私が出版社に転職していなかったら───7月からの人生は、きっといまとは全く異なるものになっていたんだと思う。

 そんな、ふとした偶然の重なりに奇跡的なものを感じる今年の後半だった。


※この記事は、人文学系な人たちと、その周辺 Advent Calendar 2021の記事として書きました。まだまだ参加者募集中です。
 よく遊ぶ友人たちグループでやるつもりだったけど、参加登録が芳しくないので笑、私の知人(ネット上含む)の登録を歓迎します。
 経済学クラスタ、語学や翻訳・編集の仕事の人、社会学、エスノメソドロジー研究会、メンタルヘルス、社会運動あたりに関心がある人がこのグループに「近い」と思われます。

#アドベントカレンダー2021

より素敵なものをお届けできるよう頑張ります。よかったらブログにも遊びにきてね。http://www.wuzuki.com/