「ワクチンができるまで仕方ない」は本当?
子どもたちの成長に"本物の体験"はとても大切。
1日1日、心と身体が成長している中「中止」以外の選択肢を作ることが今、求められています。
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私は、音楽で子どもの心を育てる「NPO法人みんなのことば」通称「みんこと」の代表理事をしている渡邊悠子です。
私たちは2009年に設立して、10年以上未就学児を専門にプロの音楽家と一緒に参加型クラシックプログラムを幼稚園・保育園へ届けたり、親子コンサートを開催してきました。
設立から10年間のコンサート開催数は約800、10万人以上の子どもたちに音楽を届けています。…が、2020年度は新型コロナウィルスの影響大きく、幼稚園・保育園での主な活動が4月より完全にストップしています。
それが、今日、実は半年ぶりの保育園でのコンサートだったのです。
いろいろなイベントが中止になる中、コンサートに先立ち園長先生からいただいた言葉は
「子どもたちの感性の成長を止めるな!」
でした。
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施設によって様々ですが、多くの幼稚園・保育園で、行事やイベントが中止になっています。遠足、運動会、お祭り、キャンプ、お泊まり保育、外部指導者による茶道や食育の体験教室、そして観劇会やコンサート…。
それぞれご判断された先生方、経営者の方も悩まれたことと思います。
その気持ちを思うと心苦しくありますが、今、子どもに関わるすべての方と一緒に考えたいことがあります。
どんな時も命は一番大切です。これに間違いはありません。
しかし「中止」以外の選択肢が、今こそ必要ではないでしょうか。
感性を育てるのは「体験」です。
心と感性が育つ一番大切な幼児期に、どれだけ五感を使って多様な体験をしたか。心で感じることができたか。
それが、子どもの心の豊かさや物事の感じ方を含む”幸せ”を左右するのです。
その機会を、今、子どもたちは奪われています。
実際に、イベント実施に関する一部の保護者による通報、行政からの指導といった話も聞かれます。クラスター発生をさせないという信念、それもすべて大切な事由です。
それでも、子どもに関わる立場としては、それを超えて「今、子どものためにできること」「どうしたら体験の機会を創れるか」を一緒に考えていけたら嬉しいです。
最後に、11月にコンサートにうかがう保育園の園長先生からの言葉を紹介します。
「こんな状況だから仕方ない」ではなく、今ならではの楽しみと、いつもと同じ喜びを準備したい。子どもたちの今は今しかないし、成長発達は変わることなく一人一人が今まさに大きくなっているから。
コンサートに限らず、1人でも多くの子どもたちがひとつでも多くの「今だからこそ」の体験をできることを、心から願っています。
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今日は、私たちみんことの新たな記念日。
子どもたちの五感を使う、心を育てる"体験"がこれからもずっと大切にされることを願って、時々このnoteで発信をしていきたいと思います。
どうぞお付き合いください。
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