上海旅行

二十年近く前の事。大学で留年を重ねていたわたしは、とある春休みに、親からおこづかいをもらい船で上海に遊びに行った。

一人で。船の運行の関係で、1週間は上海に居たか。電車に乗って隣の県に行ったりもした。その頃はまだ日本に今ほど海外の方が住んだり旅行で来たりはしていなかった。この二十年でがらっと変わった。  

そういう時にふらっと中国に行ってみたのだ。そして上海をふらふら歩いていて、お腹が空いて辛くなった時。

詳しい事は覚えていないのだが、見ず知らずの中国の方が、ご飯をごちそうしてくれたのだ。そして、お腹が空いて倒れそうな時は、誰かに、ミーファンと言えばご飯を食べさせてくれると教えてくれた。ミーファンとはごはん、お米の事らしい。

その方は昔日本で働いた事があったらしい。

中国の人は親切だと思う。日本にも良い人は居るが、今の日本はなんだか暗く、頼りない部分もある。

今、ガイドヘルパーの仕事をしているのだが、一番気が合うのは中国人のおばさんと、だ。

なんだか本当に、日本は繊細な印象がある。繊細すぎ、気を使いすぎてみんな疲れているのではないかと思う。

かと思えば何も考えていないかのような、他人の事など無視できるかのような、子どもたち若者たちの集団。

日本にはエネルギーがない。かろうじて頭はあるかもしれないが、人に親切にするエネルギーの様なものが、欠けている。

人と人と、難しいのは仕方がないが、日本のやり方は正直言って精神病者を追い詰めるようなやり方だと想います。もっと精神病者がいきいきと生きられる国になれば、この国も元気を回復して持ち直すのではないか。

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