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【文フリ出展者が語る】同人小説を1年かけて販売するためのロードマップ

1年間で小説を作って販売までしよう!

小説が大好きな人や、実際に書くことが好きな人でも、実際に小説を読んでもらったり、販売するなんて難しそうと思ってしまいますよね。

ですが、どんな人でも小説を作って販売することは可能です

今は小説を販売できるイベントも多いですし、本を作ることも「同人誌印刷通販」で簡単に注文ができます。さらに、通販サイトや小説投稿サイトなどでイベントに赴かなくても販売や読んでもらう環境はたくさんあります。

例えば、1年で小説を作るところから販売するまでを行うために、準備作成販売の3つに分けると、このようなスケジュールを組むことができます。

1年で小説を作って販売する流れ

「書いた小説を読んでもらいたい!」という思いがあれば、誰でも小説を販売していくことは可能です。
小説を書くことには、たくさんの楽しみやメリットがあります。書きたい!読んでほしい!そう思う人は、是非一緒に小説を売りましょう!

1年で小説を作って販売する流れ

では、ここからは1年で小説を作って販売するまでの流れについて説明していきます。
実際に文学フリマというイベントに2016年から参加している経験から、初めてイベントやサイトで販売するならという視点で説明していきます。

最初の準備(1ヶ月間)

小説を売ろう!読んでもらおう!そう考えたらまず、1ヶ月間で下記の準備をしていきましょう。

①Twitterアカウントを作成する
②販売する媒体(イベントorサイト)を決定する

①Twitterアカウントを作成する

まずは、小説活動をするためのTwitterアカウントを作成しましょう。Twitterはまず小説活動を本格的に始める前に作ることがおすすめです。
Twitterは情報収集ができるだけでなく、同じ小説を書く仲間を作ったり、モチベーションを維持することにもつながります。

Twitterアカウントを作るのであれば、最低でも下記の情報は必要になりますので、こちらも併せて決めておきましょう。

・ペンネーム(アカウント名)
・自己紹介文
・アイコン
・背景画像

②販売する媒体(イベントorサイト)を決定

次に、実際に販売する媒体を決定していきましょう。
小説を販売できる媒体は、大きく分けて2つあります。イベントでの販売と、サイトでの販売です。

実際にお客さんと交流しながら売りたいか、人とあまり関わらずに試しに販売してみたいかなど、自分のやりたい方向性によって変わってくるかと思います。

このブログでは、実際に自分の作品を手に取ってくれる人がわかる「イベントでの販売」をおすすめします。出店費用や現地に行く費用もかかりますが、その分嬉しい経験がたくさんできるから、おすすめです!

Q.イベント販売やサイト販売で利益は出せるの?
A.自分で値段設定をすることで利益を出すことは可能です!しかし、イベント参加費や印刷代、送料など出費も多いので副業として多くの利益を出していくことは難しいかもしれません。稼ぐために小説を書きたい!と思う人は、活動の中で認知度を増やしたり、賞に応募してプロを目指しましょう!

イベントでの販売

小説が販売できるイベントはいろいろありますが、大きくは「文学フリマ」「Text-Revolutions」「COMITIA」の3つがあります。

小説が販売できるイベント3選

Q.イベントはどれに出ればいいの?
A.それぞれのイベントに特徴や良さがあるので、それぞれ調べてみましょう!初めての参加で小説をメインに出したいのであれば、年に2回東京で開催している「文学フリマ」がおすすめです!

それぞれの公式サイトはこちらからチェック!

文学フリマはこちら
Text-Revolutionsはこちら
COMITIAはこちら

サイトでの販売

サイトでの販売については、「ネットショップでの販売」があります。

また最近では「投稿サイト」でも投げ銭やPVに応じた収益を得ることも可能になってきました。

サイトでの小説販売・投稿

ネットショップでの販売は、実際に作った本を販売できたり、価格を自由に設定できます。発送作業などサイトで販売する以外にも作業は必要なので、発送用品や時間も用意することが必要です。

投稿サイトでの小説投稿は、投稿するだけで印刷など本を用意することが不要だったり、ユーザーからコメントで感想をもらえます。収益に関してはPV数に応じてや投げ銭などなので、「ガッツリ稼げる」というよりは「ついでにお金もゲット」くらいに考えておきましょう。

イベント出店と同時並行して販売する人も多いです!イベント出店で慣れてきたらサイトでも販売するのもありかもしれません!

小説を作るための下準備(2か月間)

小説を作るための下準備としては、下記の3つになります。

①書く小説のジャンルを決定する
②参考にする小説を1冊決定する
③小説の設定・大まかなあらすじ(プロット)を決定

こちらの下準備には、合計で2か月ほどゆっくり時間をかけて取り組みましょう!

①書く小説のジャンルを決定する

まずは小説のジャンルを決定しましょう。小説といっても、ジャンルはいろいろあります。自分の好きな小説や作りたい物語からジャンルを決定しましょう!

●作風
⇒純文学 or 大衆文学

●小説の長さ
⇒長編小説、中編小説、短編小説、連載小説

●ジャンル
⇒ミステリー小説、青春小説、恋愛小説、SF小説、ファンタジー小説、ライトノベル、時代小説、政治・経済小説 など

②参考にする小説を1冊決定する

次に、参考にする小説を決定しましょう。

小説を作ろう!といってすぐに作ることは中々難しいですよね。そこで1冊、自分の「参考書」を作りましょう。
参考書については、自分が実際に今読んでいるもの、好きな小説、気になっているものなどなんでもOKです。自分の作りたい小説や参考にしたい文体の小説を1つ用意することで、作るスピードや完成度が全然違ってきますので、是非用意してください。

小説を書くのが初めての人や、書くのに自信がない場合は、ライトノベルや大衆小説を参考書にするのがおすすめです。簡単な文体の小説を参考にして、最初の1冊を書いてみましょう!

③小説の設定・大まかなあらすじ(プロット)を決定

いよいよ、小説執筆の準備です。
小説はいきなり書き始めるのではなく、準備が必要です。小説の場合は、実際の執筆前に「プロット」という小説の設定やあらすじをまとめた設定書みたいなものを作ります。

●プロットで作るべきもの

・大まかなストーリーの流れ
⇒あらすじを書くような形や、起承転結を意識した形で作りましょう。章立ても意識して書けると後がラクになります。

・登場するキャラクターや世界観の設定
⇒キャラクターの性格や特徴、ストーリーに大きく関係する設定などを作りましょう。ストーリーの流れだけでも小説は書けますが、設定を作っておくことで小説をより深く作り上げることができます。

小説を完成させる(6か月間)

次は、小説を実際に執筆していきましょう。執筆のポイントは以下の3つです。

①参考にする小説を読みながら、小説を書く
②完成した小説を読み直して、加筆・修正をする
③Twitterで情報収集、仲間を作る

執筆はたくさん時間をかけましょう。3つ合わせて、6か月ほどかけてじっくり完成させていきましょう!

①参考にする小説を読みながら、小説を書く

まず第1ステップで、実際の小説執筆を始めていきましょう。
小説は、ノートなどに手書きで書くのではなく、メモやワードなどのデジタル形式で書き進めましょう。本を印刷するのも、サイトに投稿するのも、形式は必ずデジタル形式になります。

ようやく完成!となった後に入力作業となるとかなり大変になるので、あらかじめスマホやパソコンなどで入力していきましょう。

●おすすめの執筆ツール

①パソコンでの執筆
⇒パソコンでの執筆は、入力も早くできつつ、調べ物なども同時にできることもあるのでおすすめです。特に本を印刷する場合は提出形式が基本PDFなので、パソコンで作っておくと印刷所への入稿がスムーズに進められます。

ツール例)office搭載型のPC、office未搭載のPC+Googleドキュメント

②ポメラでの執筆
⇒ポメラでの執筆は、より集中して執筆作業に取り組みたい人におすすめです。ネットや通知などの誘惑もなく集中して作業に取り組むことができます。ただし、実際の本の印刷においては、PCは必要になっていきます。

③スマホでの執筆
⇒スマホでの執筆は、気軽にどこでも取り組めることがメリットです。アイデアメモや書きたいシーンを箇所箇所書いていって、後からパソコンで修正するというやり方がベスト!

ツール例)メモアプリ、Wordアプリ など

初心者の方であれば、①と③を組み合わせた書き方がおすすめです。書くハードルを下げながら、合間合間で執筆作業に取り組むことができます。僕も社会人になってからは、この方法で書いています。

②完成した小説を読み直して、加筆・修正をする

小説を最後まで書き終わったら終了!とするのは危険です。
執筆中は気づかなかった誤字脱字や、読み進めていった中で整合性が取れない文章など、意外とじっくり読んでみると修正点がたくさん発見できます。

また、読み返していった中で新たなアイデアや追加のシーンなども結構出てくるので、最低でも1回は読み返しの時間は設けるようにしましょう。
自分だけで読むのではなく、できれば他の人にも読んでもらえるとベストです。

サークルとしてイベントに参加する場合はサークルの仲間に読んでもらったり、そうでない場合は、友達などに読んでもらうと、思わぬ意見や修正点を発見できます。

③Twitterで情報収集、仲間を作る

執筆作業と並行してやっておいた方がいいのが、Twitter活動です。
アカウント作成の時にも言ったように、自分のモチベーション維持や、同じ趣味の仲間を増やすことにつながるので、執筆中も積極的に活用していきましょう。

また、Twitterで小説に関するツイートを検索することで、みんなが実践している執筆方法や、執筆中にぶつかった疑問や壁の乗り越え方も発見できるので、そういった面でもおすすめです!

僕も結構さぼりがちになってしまいますが、一緒にイベントに参加する仲間を作れたり、小説作りの参考になることがすごく多いので、定期的に使用するとベストです。

小説を販売する(3か月間)

最後に、いよいよ小説を販売していきましょう!小説の販売は以下の3つになります。

①販売する媒体の申し込み、準備を行う
②小説を同人誌印刷通販にて 製本する
③Twitterで宣伝する

最後の販売に関しては、本の作成や宣伝活動も含めて、3か月ほどを目安にしましょう。

①販売する媒体の申し込み、準備を行う

まずは、最初に決定した販売媒体の申し込みや準備を行いましょう。
イベントの参加であれば、イベントへの申し込みやイベントのWEBカタログの作成などがあります。

Q.実際に販売する小説が出来上がっていないのに申し込んでもいいのか?
A.当日までに本が用意できていればOKなので先に申し込んでおきましょう。サイト販売の場合は、実際にストアでの販売までには本はあった方が良いので、あくまで環境づくりとして取り掛かりましょう。

②小説を同人誌印刷通販にて製本する

出来上がった小説を、同人誌印刷通販で注文して製本をしましょう。製本では、下記のものを完成させておく必要があります。

・表紙・裏表紙
・目次
・製本用に整えた本文
・あとがき
・奥付

書き終わった小説のままというわけではなく、縦書きでなければ縦書き・縦向きに修正することや、ページ振りなども必要になってきます。

小説という形にしていくためには、目次やあとがき、著者・発行元・印刷所などの情報を書いた奥付なども必要になってきます。そこまで時間がかかるものではありませんが、入稿時に抜けているとすり直し……なんてことにもなりかねないので、必ず作っておきましょう。

また、表紙に関しては、イラストが描けない、自信がない、という人も多いですよね。
印刷所によっては表紙のテンプレートがあるところもあるので、表紙に時間がかけられないという人はそういった印刷所を利用しましょう。

自分で作りたい人に関しては「Twitterやココナラなどでイラストを依頼する」や「写真やシンプルなデザインで作る」といった方法があります。

きれいな表紙で注目を集めたい人や内容にあったシーン・イラストを表紙に使いたい人はTwitterやココナラなどを通して依頼をして作ってもらうのが完成度やスピードとしても一番早いです。ただ、納期や修正などもありますので、ある程度余裕をもって依頼をすることが重要です。

表紙まで自分で作りたい、コストを抑えたいといった人の場合は、写真や背景素材を使用したシンプルな表紙を作ることがおすすめです!今まで撮ってきた写真の中でイメージに合った写真を使用したり、著作権フリーの画像をダウンロードして使用しましょう。

③Twitterで宣伝する

販売先の準備や販売する本の準備が完了したら、Twitterでガンガン宣伝しましょう。
今までコツコツTwitterを利用していれば、フォロワーも多少は増えてきていると思うので、まずはフォロワーの方へ販売の宣伝をしていきましょう。

「#文学フリマ」などのハッシュタグをつけて投稿することで、フォロワー以外のイベント参加者にも知ってもらうきっかけになりますので、イベント販売の場合は必ずハッシュタグをつけてツイートしましょう。

初心者からでも関係なし!楽しんで小説を書いて読んでもらおう!!

初心者からの小説執筆はかなりハードに感じるかもしれませんが、書きたいものがあって情熱もあれば誰でも販売することは可能です。

特に趣味から小説を書こうと思っているなら、クオリティよりも書き上げること自体が重要です!一度書き上げてしまえば2作品、3作品とどんどん書くことができます!

まずは楽しんで、小説を書いて販売しましょう!!

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