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【FB】ライターの記事を落書きに変える「フィードバック」【地獄度 : ★★★】


FBは「ふざけんなばか!」の略(暴言)

ぼくはライターをはじめる以前、教壇に立っていました。もちろん国語科です。

だから、というわけではないですけど、文法や言葉の言い回しについては人並み以上に正確であると自負しています。
ま、ライターとして当たり前という程度には。

だから納品した原稿はほとんど修正がないのが普通なんですが、なかには真っ赤にして戻してくる人もいるんです。

念のために言っておくと、文章がうまければ修正なし、というわけにもいかないのがこの業界。
サイトの色や方向性、ほかの記事とのバランスなんかで、言い回しをすり合わせるのはごく当然のことです。

だから赤をたくさんいれてくれること自体はなんとも思わないのですが、その内容が…その…。

「良い文章」がわからない人にFBされる悲劇

修正と称して書き換えられた文書を確認すると、「あれ、この人は国語の時間に寝てたのかな?」と思うこともしばしば。
文法も語句の使い方もめちゃくちゃ、なにを言いたいのかわからない、なんならデータや情報の読み取りが違う、みたいな文章に書きかえられるとさすがにキレます。
いえ、実際には無我の境地でそっとドキュメントを閉じるだけですが。

最初のうちは「忙しくてちゃんと目を通してないんだろう」と思ってこっそりこちらで修正しておいたりしたんですが、そのうち「納品前に確認していますか?」「資料の読み込みが甘い」などと寝言を吐くようになったので、こちらから継続をお断りしました。

別の企業では、こちらがエビデンスを取って参考HPも記載し、ファクトチェックを済ませて書いている記事を適当な内容に書きかえられたこともあります。
なんでぼくが、FBにFBしなくちゃいけないの? 

たいていそういう会社はマニュアルも意味不明で連絡も遅く、最初の条件がどんどん変わる…というタヌキ企業が多いですね。
それが許されるのは、二次元美少女だけだぞと。

ズタボロにされて戻って来る原稿が本当にかわいそうで、最後には相手のコメントは読まずに機械的に作業をしていました。
涙。

教育系FBの恐怖

思うに、こういう人たちは「自分がライターを育てている」という気分なんでしょうね。
「○○なのはわかりますが…」と検討はずれのフォローが入っていたりします。
なにがわかるのか、さっぱりわかりません。

そもそもぼくとしては「育ててもらう」必要はないわけです。
何度も言うようですが、プロですから。
「うちにサイトはこういう方向性なので」とか「読者層はこのあたりなので」とか言ってもらえれば、そこにあわせて言葉を選びます。
なんなら「わたしは頭が悪いので、バカでもわかるような書き方で!」って言ってもらってもいい。
ああ、怒りが収まらない!

よほど程度の低いディレクターに引っかかった、と思いたいところですが、恐ろしいことにこういう事例は少なくないようです。
ネット上で見かけるとんでもFB案件には、思わず身震いするような話もたくさん…。

何度も修正をかけられたあげく「イメージと違う」みたいなコメントをつけられた、とか、リライトを頼まれたのでいらない文章を削ったら「1文字〇円の契約なので、削った分を支払ってください」と言われた、とか。

百物語ができそうですね。
みなさん、眠れぬ夏の夜にいかがですか?

ライターと企業のステキな関係とは

ぼくは、この業界に「どの企業と組んでも絶対役に立つ」テクニックはないと思っています (個人の感想です)
こっちの常識はあっちの非常識。
記者ハンドブックすらレギュレーションより優先されることはありません。
それはそれでいいと思うし、クライアントの求める文章を提供するのがライターの仕事です。

ぼくはぼく自身のことを、クライアントの「できたらいいな」を叶えるタイプライターだと思っています。
ライティングに個性はいらない (個人の感想です)

だからこそ、「育ててやる」というタイプのFBは迷惑なんですよね。
別にそこに骨を埋めるわけではないので。
精一杯のつま先立ちで上から目線にならなくても、と思ってしまう。

そんな僕でも「勉強になるなあ!」と思うFBをしてくれる担当さんもいるにはいます。
紙媒体の大手出版さんとか。
上場企業さんとか。
やはり仕事のできる人は、仕事のさせ方もスマートですね。

余談ですが、Twitter上にあふれている、例の「初心者から〇カ月でディレクターになった!」というつぶやき。
もしかして、そういう人たちが…いえ、なんでもありません。
闇が深い。


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