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私という空間

信じられないことになった。ここ1ヶ月で大変な変化が私に訪れた。私はひょんなことから、四半世紀も住んだ場所を去った。家と呼べる場所がなくなった。持っていたものを短期間で大幅に減らすことになった。家具も殆ど全て手放した。長年大切に持っていたものを寄付したり寄与したりした。絶対いつも自分が持っていると信じていたものは全てなくなった。


私という名の小舟が流れ着いたこの場所は、何故だか不思議なタイミングで自然に導かれた場所。不思議に心安らぐ地域の、なのに少しドキドキする場所。不思議な偶然が重なっている場所。ここは次への通過地点なのだろうか。何故かここは、私が次に来るものを待っている場所に思えてならない。

 


絶対ありつづけると思っていたものは、いとも簡単になくなった。変化は思わぬところからやって来た。でもよく考えたら、これは私の思考が現実化しただけ。私はずっとこんな大きな変化を望んできたのだ。

 


私は誰かの手を離れた風船のようだ。どこへ飛んでいくかわからないたんぽぽの綿毛のようだ。風の吹き方次第で、必要な場所へ飛ばされて行く。もうこうなったらどっちの方向にもオープンでいい。


私の名の付くものがたくさんなくなった。絶対あると信じていたものがなくなった。私のあの車、私の住所、私のあの電話番号、私の名で長年受け取っていた電気やガスのサービス。それらの全てと共に、私の責任も消えてなくなった。私を地面に結びつけていた根は、簡単に切られた。私の心も体も宙に浮いた。


私は自由になった。これまでも自由気ままに暮らして来たけれど、これまでかつてないほど物質的にも自由になった。でもこれもよく考えたら、果てしなく自由になりたいという私の願いが叶っただけだった。思考はやはり現実化した。


その偉大な流れは、私をひたすら身軽にした。私という名の鳥は、もしかしたら簡単に別の国まで飛んで行けそうなほど身軽になった。宇宙は私に一体何を用意してくれているのだろう。私がしっくり来る場所はどこなのだろう。私に再び家と呼べる場所は見つかるのだろうか。私がたくさん失くしたものの代わりに、一体どんな素敵なものがこれから入って来るのだろう。この私の大いなる新しい空間に、一体何がいつどのように現れるのだろう。


そう、この空間は、私という空間。この世に、この広い宇宙にたった一つしかない、とても特別な空間。


やりたいことをするにはたくさんの時間が欲しいなと思っていた時、世の中が不思議に作用して時間がいっぱい出来た。まさかなことが世界規模で起きた。そしてその得た時間を利用して、楽しく心地良くいることだけに集中していたら、お金がどんどん入って来た。私の欲しかった時間とお金の両方が何故だかうまい具合に手に入り、それが私の夢を可能にし、私を今も応援してくれている。今ここで私は、私の背中を押してくれた、この名も知れぬ大きな流れに心から感謝をし、これから先は来る者を拒まず去るものは追わず、全ての事はやはり完璧なタイミングで起こっていると信じよう。過去や現在の延長で物事を見ずに、自分の欲しい未来を設定して、ただただそれに近付く努力をしよう。我が心の声にいつも耳を傾けよう。


これまでもなんとかなって来たのだから、これから先もなんとかなるのだ。いや、これから先は自分次第でどうにでも出来るのだ。これからは私という空間に入って来るものたちを両手を広げて受け入れよう。恐れより不安より、希望と勇気を持とう。






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