日本ではいつから細いことが「美」になったんだろう?
こんにちは、
インナーウエアブランドWoshi代表のももちです。
前回のnoteでは、
・細い体だけが「美」の正解になっていることに対して私がずっと違和感を覚えているということ
・一般人の私がありのままの体でインスタで発信する理由は、美の正解は1つじゃないということ
・発信によって、世の中の女性たちがちょっと自分を好きになってもらえたらいいな
ということを語りました。
今の美の正解は、どうしても「細いこと」になっているのですが、ところでいつから日本では細いことが美になったんでしょうか?
今日はその理由を考察していこうと思います!
(真面目に!)
● 歴史的背景
世界の歴史を見れば必ずしも細いことが理想の体型とされていたわけではなさそうです。
このBuzz Feed Videoの動画がとってもわかりやすくて面白いです。
これ、女性の美の変遷が分かる動画で、例えば古代ギリシアでは丸みを帯びたふっくらとした体型の女性が理想とされていたことがわかりますね。
「豊満」「ふくよか」「白い肌」が理想。
「ヴィーナスの誕生」に登場する美の女神は現代のスーパーモデルのようにスレンダーなわけではありません。当時は必ずしも細いことが「美」だったわけではなさそうですね。
日本に目を向けると、平安時代などはふっくらとした輪郭の女性が美しいとされていました。下の画像はちょっとこれは大袈裟かもしれませんが、「太った女神」の土偶とか縄文時代に作られています。
こんな感じで、理想のスタイルは時代や地域によってもかなり変化するものなんですね。
ここで気になるのは、じゃあ一体いつから日本で細いことが「美」になったのでしょうか?
● 仮説1:希少性
1つの仮説として、「希少性」かも、と思っています。
理想のスタイルは時折「希少性」という観点から説明をされることがあります。
例えばですね、食料の調達が難しく栄養が不足していた時代では、ふくよかな体型は豊かさの証であり、珍しいものでした。一方で、食料が簡単に手に入るようになった現代では、ふくよかな体型ではなく、細い体が希少性を持つようになっています。
実際に、何度かスタイルの変動がありつつも、食料が安定的に手に入る用意なった20世紀では細身のスタイルが理想とされるようになっていました。
1920年代、それまで”女性らしいこと”が女性の当たり前だったアメリカでは、中性的な美を表現したフラッパー※が大人気だった。1960年代には、「緑の革命」によって食料生産量が爆増し、食物が豊かになった時代では、ツィッギーのようなスレンダーが人気を博しました。
こんな感じで、その時代に希少であること=理想の体型になっていることは、上記の例を見るとなんとなくありそうです。
※フラッパー:1920年代に欧米で流行した言葉で、短い髪、膝上のスカート、強い酒とジャズを楽しむような当時の社会や道徳にとらわれない自由奔放な若い女性を指します。要するにおてんば娘ですね。
● 仮説2:メディアの煽り
もうひとつ考えられるものはメディアの存在です。
例えば、江戸時代のメディアといえば、浮世絵。
江戸時代に浮世絵の文化が盛んになり、文化の中心は貴族から大衆へと移りました。そして浮世絵師たちは一生懸命大衆に受ける絵を描きまくる。浮世絵が世の中に大量に流通したことで、当時の「美」が世の中に広まり、浮世絵の中に描かれた女性が「美」である、という考え方が一般化していきました。
ちなみに、江戸時代の美は細いことです。花顔柳腰が美人の条件であると言われていましたが、細身がウケたのは和服の影響かもしれませんね。(欧米の方みたいな凹凸のあるセクシーな体より平面の方が着物は似合いますので)
浮世絵というメディアで映える和服美人は細身だった、だから細いことが当時の美だった、というのが一つの仮説です。
こんなかんじで、浮世絵というメディアが、「腰が細いことが美しい!」という社会的な価値観を広めていった流れは、写真、映画、テレビ、インターネットと、メディアの形が変わっても昔も今も同じみたいですね。
現代でも、メディアに登場するアイドルや女優、インフルエンサーによって「美」のイメージが固まっていき、細いことが美であるとみんなが思うようになっていきました。わたしたちが持つ「細いことが美しい」という価値観はメディアによる影響が大きいんですね。
● まとめ
覚えておきたいのは、私たちの理想なんてものは儚いし、時代背景やメディアによって非常に変わりやすいってこと。
細いことだけが美の正解ではないので、みんな自分にとっての理想を考えて、周りに振り回されずに毎日楽しく生きてくださいね♡
「他にもこんな理由があるんじゃ・・・?」
があれば是非コメントかインスタDMください!
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