住みたい場所に住んだら、人生を自分の手に取り戻せた話
今の家に住んでいる理由はなんですか?
・・・と言われると、「会社から近い」「家賃が安い」「買い物にがしやすい」とか、利便性重視のことが多いんじゃないかな。
でも、もしもそんな理由だったら、一度本気で「住みたい場所」を考えてみてほしいです。
住む場所ってね、「自分の人生をつくる場所」、なんですから。
私は引っ越しが好きで、社会人になってから丸9年の間に5軒の家に住みました。
世の中には、「1年に1回引っ越す」とか「そもそも家がない」とか、「引っ越し好き選手権」があったら余裕で私なんか負けてしまうような猛者はたくさんいると思うけれども。
それでも、なかなか多い方だとは自負しています。笑
その私の引っ越し史上の中で、一度、「会社から近いから」という理由だけで住んでいた家がありました。
会社から電車で一本20分の、閑静な住宅街。
駅前には大きなスーパーも飲食店もたくさんあって、必要なものが徒歩圏内で事足りる、便利な街です。
前の家は電車で40分くらいで乗り換えも1回あったし、圧倒的に利便性はよくなったはずなのですが・・・
引越する前よりも、なんだか日々の充実感が全然ないのです。
家が近くなって、リフレッシュする時間も増えて仕事にも精が出るか・・・と思いきや、むしろ減退。
なんだかいつも気分がスッキリせず、生活に対するモヤモヤがどんどん増していく・・・。
そんなとき、その悩みを知人に話したことがありました。
すると、バッサリと一言。
「当たり前じゃん。だって、仕事のために家を選んだんでしょ?
そりゃあ日常生活が満足するわけないじゃない。」
「ぐうの音も出ない」とはまさにこのこと。
私の人生はぜんぶ仕事にもってかれていたのか・・・と、かなりのショックを受けました。
そこから、仕事仕事、仕事一色だった私は、「自分がどんな場所で生きていきたいか」を考えはじめました。
便利かどうかではなく、心がウキウキするような場所はどこか・・・。
そうやって考えているうちに、ふと「鎌倉」というイメージが湧いてきました。
もともと、何度か一人でふらっと鎌倉に行ったことがあり、海でぼーっとするのが好きだったのですよね。
あそこに住めたら人生楽しいかも・・・と、思い切って引っ越しを決めました。
都内の職場まで片道1時間以上かかるので、少し通勤が辛くならないかと不安はありましたが、いざ通ってみると全然苦にならない。
休みの日には、朝早く海を見に行って自分時間を過ごしたり、平日は相変わらず忙しかったけど、夜に大好きな鎌倉に降り立って空気を吸えるだけでリフレッシュできました。
その後も引っ越しを一回挟み、今は結婚を機に、夫の実家近くの多摩地区に住んでいます。
ここも、職場は少し遠いですが、空気がきれいで空も広く、本当に気持ちの良い場所。
自然大好きな私にとっては、とてもしっくりくる生活拠点で、「私が生きる場所」だなと思っています。
心から「好き」と思える場所に住んでいると、日々の満足度や安心感が驚くほど違います。
「妥協した人生」ではなく、「自分が好きな人生」を歩めているというじわじわとした幸せ。
ちょっと会社が遠いなんていう多少の不便なんて、なんのそのです。
住んだ場所があまりにも気に入ってしまったら、その街で働けるように働き方を見直せばいいしね。
有名なコンサルタント・大前研一さんの言葉で、「自分を変える3つの方法」というものがあります。
人間が変わる方法は三つしかない。一番目は時間配分を変える。二番目は住む場所を変える。三番目は付き合う人を変える。この三つの要素でしか人間は変わらない。最も無意味なのは「決意を新たにする」ことだ。
住む場所は、本当に手っ取り早く人生を変えてくれます。
なんだか日常の満足感が足りない、と思っている人がいたら、思い切って「自分が生きたい場所」に住み替えてみてはどうでしょう。
すぐに引越せなかったり、住みたい場所が思いつかないなら、「住みたい場所探し」をするだけでも楽しいですよ。「ここに住むとしたら・・・」という目線で街歩きを楽しむんです。
私も、死ぬまで今の街にいるかはわからないので、国内旅行でも海外旅行でも、いつもこの目線で過ごしています。笑
そうすると、人生がどんどん楽しみになってくるものです。
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