「市場価値が高い仕事」を探すなんて、馬鹿げている
私はキャリアコンサルタントらしくもなく、「市場価値を高めたい」という言葉がキライだ。
一応、一般論としての回答は携えているので、聞かれたら回答はするけれども。
最後に必ず、こう付け加えることにしている。
いつも楽しみにしている、新R25編集長の渡辺さんのツイートに全力で共感し、恐れ多くもコメント付きでリツイートしてしまいました。
仕事を選ぶとき、誰かが言っている「こういう仕事に就いた方が良い」という意見をもとに決めることほど、怖いものはないと思っています。
仕事って、どうしても向き不向きがあるから。
いくら「将来性がある」と言われている仕事だって、自分がその仕事に適性がないとどうなる?
もがきにもがいて、ようやく一人前になれるかどうかでしょうね。
そんなんじゃあ、いくら仕事自体が必要とされているものだったとしても、あなたのところに仕事の依頼は舞い込まない。
これはね、私が身をもって経験して、よーーーーくわかります。
私も、自分の市場価値が低いのではと焦った時期があるんです。
新卒向けのキャリアコンサルタントをやっているのですが、相手が学生さんだと専門知識なくても紹介できちゃうし、お客様が歳下なので学ぶことが少ないと思ってしまったことがあります。
そのとき、「市場価値を高めよう」と、WEBマーケティングの仕事に社内異動しました。
でも、算数すらないまともにできない私は、日々アクセス数とにらめっこするデータ分析の世界では、びっくりするくらい仕事ができなかった。
こんなんじゃあ、一人前になるのに何年かかるかわからない…。
それよりも、自分の言語化力や人の機微に気づける力を活かせるコンサルタントを極めた方が、よっぽど必要としてもらえると思いました。
そして何より、必要とされる人材になるためには、もっと必要なことがあるんです。
それは、「この仕事を面白くしよう」って思えること。
仕事を、ただ言われたとおりにやるだけでは、ロボットと同じ。
絶対に換えがきかない人になりたいなら、自分で考えて、工夫して、新しい価値を作り出せる力が必要です。
つまり、面白くしようと自分で行動するってことです。
たとえ皿洗いだとしたって、どうやったら効率的にできるかとか、より綺麗に磨けるかとか、自分なりに工夫しているうちに仕事の丁寧さが評判になるでしょう。
そうすると、「面白がる力」が重宝されて、他の仕事に引き抜かれたりしてね。
この「面白がる力」は、何の仕事でもその気持ちさえもつようにすればいいわけだから、「どの仕事に就くべきか」はそんなに重要ではないと思っています。
ただ、もともと自分が「面白い!」と思える仕事に就いたら、それが速いよね。
だって、勝手にいくらでも工夫したくなるもん。
私にとっての「新卒向けのキャリアコンサルタント」という仕事も、実はまさにそれなのです。
この人は一体どんな生い立ちなんだろう。この人はどんなふうに生きていったら幸せなんだろう。
そんなことを考えていると、本当に飽きない。(その自分の気持ちに気付いたのはここ最近だけどね)
結局、市場価値を高めたいなら、自分の好みを知るのが一番いいんだろうなと思います。
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